昭和29年創業の冷麺元祖「食堂園」から、大谷選手ゆかりの「福田パン」へ
最後は、「盛岡冷麺」の発祥のお店と言われる『食堂園(盛岡市)』に伺います。
お店に着いたのは、閉店時間ギリギリ。大将に「冷麺とキムチだけなら」と言われ、カルビも食べたかったのですが(笑)、そんなことは言ってられません。早速、キムチが到着。さすがにおいしいです。辛すぎず、甘みもあり、白菜の弾力がとても心地よい。
同じような感覚は、冷麺にも続きます。スープが辛くて、しかも甘い。いままであまり経験のない、まろやかな味わいです。麺は中太で硬め。これが元祖かぁ、と思いながら、最後は酢を加えて味変しおいしく締めました。
「盛岡冷麺」の歴史は、1954年(昭和29年)にさかのぼります。「食道園」の創業者が、故郷の冷麺を独力で再現し、改良を重ねて提供したことが始まりだとか。当初は「麺がゴムのようだ」と言われたようですが、たゆまぬ工夫によって、今では広く日本人に愛される味へと進化しました。
4回にわたり、大谷翔平選手の出身地である岩手県のご当地グルメをお届けしました。最後に、大谷選手ゆかりの盛岡グルメをご紹介し締めくくりたいと思います。彼が盛岡で試合の時によく食べたと言われる『福田パン長田町本店(盛岡市)』のコッペパンです。なんでも2023年のワールド・ベースボール・クラシックに参加していた大谷選手と、同じ岩手県出身の佐々木朗希選手が、「福田屋」の話で盛り上がったとか。
開店時間にあわせ、7時ぴったりに到着したところ、30人ほどの待ちがあります。結構広い駐車場も満車で、県外ナンバーが多く、中にはキャンピングカーらしき車も。もしかしたら、ここで泊まったのかも知れません。20分ほどで順番がきました。大好きなコンビーフを注文します。女性スタッフが見事な手さばきでコッペパンを仕上げます。
せっかくなので、福田パンから徒歩数分の場所にある北上川沿いの遊歩道でいただくことにしました。NYTも唸ったであろう、雪をかぶった岩手山がきれいです。大谷選手も、盛岡を訪れるたび、この景色に勇気をもらっていたことでしょう。大リーグはこれから佳境を迎えます。大谷選手の大車輪の活躍を願って、岩手シリーズを締めくくりたいと思います。
文・写真/十朱伸吾
おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。
















