約2年をかけた、日本独自の開発
このプラントベースソフトクリームは、イケア・ジャパンによる日本独自の取り組みとして開発されたという。
プロジェクトが始まったのは、2021年頃。
国内の食品メーカーと協力してサンプルを試作し、一部店舗で約1カ月間のテスト販売を実施。利用者へのアンケートを行うなど、試行錯誤を重ね、約2年をかけて販売に至った。
一般的なソフトクリームでは、乳のコクが味の重要な要素になる。そこで、乳の代わりに使われたのが豆乳だった。
しかし、豆乳を多く使えば独特の風味が強くなる。粉末原料を含む約10種類の豆乳を比較し、豆特有の香りが少ないものを選定。甘味と塩味のバランスも細かく調整したという。
さらに、乳製品を単純に豆乳へ置き換えるだけでは、食感がシャリシャリしてしまう。ソフトクリームらしいなめらかさを実現するため、豆乳とほかの原料との配合にも工夫を重ねた。
50円の小さなソフトクリーム。その裏側には、約2年にわたる開発者の挑戦があった。
なぜ、定番のソフトクリームを変えたのだろう
記事を書きながら、どうしても気になったことがあった。
なぜイケア・ジャパンは、人気の高いミルク味のソフトクリームを、プラントベースへ切り替えるという決断をしたのだろう。
従来の商品を残しながら、新しい選択肢を加える方法もあったはずだ。それでも、すべての利用者が同じ商品を楽しめる形を選んだ背景には、どのような想いがあったのだろう。
そして、約2年間の開発で最も苦労したことは何だったのだろう。
そこで、プラントベースソフトクリームの開発をリードした、イケア・ジャパン コマーシャル・フード・マネジャー 岩垣剛史さんにお話を伺った。


