お笑いコンビ「ティモンディ」前田裕太さんの、「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げた連載コラム。30代に突入した前田さんが「大人」を目指して過ごす日々を、食・趣味・仕事など様々な視点で綴ってくださいます。連載は、第1・3木曜日に更新です。「(理想の)大人ってなんだろう?」を一緒に考えながら、前田さんの成長を見守りましょう!
今回は、前田さんが大好きなスノーボードを楽しんだ時のお話。リフトで昇って滑って降る、という単純作業や、ゲレンデでの人間模様の中に、人生との共通点を見出したようです…!
スノーボードに見出した「生きる意味」
スノーボードが好きだ。
やっていることはリフトで昇って滑って降りるだけ。結局、同じ場所に戻るのであれば最初から昇る必要もないとも言える。その点において無意味な行為とも言えるのだけれど、その無意味さが良い。
寝て起きて仕事して、飯食って寝ての繰り返しに、なんの意味があるのだろうか、と思ったことがある。
心配はしないでいただきたい、元々こういう性格なのだ。
この日々に意味を求める思考の行先は、生きる意味の模索に繋がるのだけれど、スノーボードでゲレンデを滑っている時に、その答えが見つかった。
結局、スタート地点とゴール地点が同じスノーボードなのだけれど、上から滑っていく過程で色々な道を通る。
急な道であれば、転ばないように適度にブレーキをかけるし、急カーブであれば転落しないように慎重に滑る。適切な対処をしなければ横転するし、他のスノーボーダーがガンガン速度を出しているのを見て、自分も出来ると過信して調子に乗り勢いに身を任せれば痛い思いだってする。
そして、自身の身の安全のために思考して、判断をし、最終的にスタート地点に戻ってくる。
その判断を下したという事実は自分の中で積み重なっていって、経験という名前になり自分の中に蓄積していくのだ。
人生は、無から生まれた瞬間に死へ向かって走り出すスノーボード。
その道中で数多の判断を繰り返して経験を溜め込んでいくのは、人生も同じ。考えて、判断して、というその工程こそが生きる意味なのだ。