ドイツ発祥の伝統的なクリスマス菓子、シュトーレン。最近では、日本でもすっかり定番のスイーツとして知られているが、そもそもシュトーレンはなぜクリスマスまでに少しずつ食べるようになったのだろうか?その理由や歴史的背景とともに、2024年におすすめの厳選したシュトーレンもご紹介していきたい。
そもそもシュトーレンとは?起源も解説
バターが練りこまれた生地にラム酒に浸けこんだドライフルーツやナッツを詰めたシュトーレンは、14世紀にドイツで生まれたといわれている。シュトーレンは、ドイツ語に訳すと地下や山脈に掘られたトンネル「坑道」を意味するが、名前はシュトーレンの形がトンネルのように見えたことからつけられたそうだ。当時は、パン職人たちがクリスマスの贈り物として司教に献上していた食べ物だった。
シュトーレンは仕上げに上から粉砂糖をたっぷりとかけるが、この真っ白な見た目が白いおくるみを着た幼子イエス・キリストに見えたことから、キリスト教では「イエス・キリストの誕生を待ちながら食べるもの」として定番の菓子となったそうだ。そんな背景から、クリスマスの4週間前から毎日少しずつシュトーレンをスライスして食べる慣習が世界的にも広まった。
日本にシュトーレンが上陸したのは、1969年。「かすていら」や「丸ボーロ」で知られる老舗和菓子メーカー「千鳥饅頭総本舗」の社長原田光博さんが、ドイツ・ハンブルグで菓子修行を終え、門外不出のレシピを持ち帰ってシュトーレンを商品化したことが始まりとされている。