東京都内の絶品「肉まん」おすすめ6店。ホカホカと湯気を上げるモチモチの皮、中に閉じ込められたアツアツの餡、そして食べごたえ……チョコやクッキーでは、お腹も心も納得できない大人たちに贈る、おやつ替わりになる東京で食べられる本格肉まん特集です。エリア:中野/明大前/銀座/三田/浅草/表参道
画像ギャラリーコンビニに行けば、いつでも気軽に買える肉まんだけれど、専門店の味は、蒸かし方が違う! 旨さが違う! 各店舗にこだわりあり。たかが肉まんと思うなかれ!
手作り点心 また明日。の肉まん【東京・中野】
絶品でお得な肉まんは売り切れ御免!
地元客も並ぶ人気の味
肉まん 198円
野菜がたっぷり入った餡は、実に上品で食べやすい
オタク・サブカルの聖地、東京「中野ブロードウェイ」の地下に店を構えて約13年。今だ、11時の開店時から、次々に地元の客が買いに来る。オーナーは、某点心の有名店で修業をした後、ここを開いた。
肉まんは、毎日その日の分だけ手作りする。その数なんと300個。16時過ぎには売り切れてしまうこともあるというから驚きだ。弾力あるモッチリとした皮と、脂に甘みのある「和豚もちぶた」をたっぷりと使った餡、大口を開けないと食べられないボリュームあるサイズ……どれをとっても、これで198円というのは良心的すぎる。肉まんを安っぽい味だと思っている人にこそ食べに行ってほしい。“概念が変わる店”だ。
手ごね肉まん ハイ!ママヨシの肉まん【東京・明大前】
“手ごね”で作る皮は心地よいモッチリ感!具とも抜群の相性
肉まんの有名店で、長年修業した店主が手がける肉まんは、豚挽き肉とキャベツのシンプルな餡に、手ごねで作られた甘みの少ないしっかりとした皮がウリ。
餡のキャベツは多めで、野菜の甘みがしっかりと感じられる。あっさりとして食べやすく、食後感も軽い。また、サイズに大・中・小があるのもうれしい。ミニ肉まん(100円)は、女性や子供がつまむのにちょうどいい。そのせいか、女性ファンも多く、午前中には、ベビーカーをひいたお母さんが、子供と一緒に買いに来る姿を見かける。
何とも不思議な店名だが、「お世話になった方が占い好きで、開店の際に占ってくださり、結果、この名前になったんですよ」とのこと。占いの結果は“当たった”ようだ。
ここからは、中華料理店・カフェの肉まんは!
銀座 維新號本店の肉まん【東京・銀座】
戦後、
銀座名物と謳われた絶品肉まん
明治32年より、食料品雑貨店を営んでいた「維新號」。戦後、食料庫から山のように見つかった干し貝柱を使ってできたのが、肉まんだった。ここ本店は、今もその当時の味を忠実に受け継ぎ、毎日厨房で職人たちにより、手作りされている。大ぶりで食べれば干し貝柱のダシの旨みが感じられる、驚くほどジューシーな肉まんだ。
チャイナエクスプレス杏花園の肉まん【東京・三田】
干しシイタケの
旨みが効いた1品
皮はもちろん手作り。餡は、豚挽き肉に惜しみなく干しシイタケとタケノコ、ネギのみじん切りを混ぜ込んである。そのため、食べれば干しシイタケの香りが鼻を抜け、あっさりしているのに、奥深い旨みを味わえる。粥やラーメンのお供としてもペロリといける。近所の慶応大学の学生たちや田町のOLにも愛され続けている味だ。
セキネの肉まん【東京・浅草】
やけどに注意!
小龍包ばりに“スープ”が入った肉まん
元は東京・入谷でパン屋を営んでいた「セキネ」は、昭和10年、浅草に食堂をオープン。その食堂の横で、当時から肉まんやシューマイなどの点心を売っていたという。
地元の人や、浅草芸人たちに愛され、かのビートたけし氏が、「ここの肉まんは日本一旨い」と断言したという逸話も持つ。一見すると、見た目がシンプルすぎるゆえ、「え!? コンビニの肉まんと何が違うの?」と思うが、ひと口食べて驚く。中からスープがあふれ出し、その旨いことと言ったら!
肉まんの餡は、豚挽き肉に野菜のみじん切りを合わせるため、水分(スープ)が発生し、餡がジューシーになるわけだが、ここまでスープを含んだ肉まんは「セキネ」でしか食べられないだろう。
春水堂の肉まん【東京・表参道】
しっかりと肉の味を
感じる本格派
女性に人気の台湾発・タピオカミルクティーの店だが、この冬から始まったばかりの肉まんも侮れない。
皮はしっかりめ。餡は国産のコクある豚肉に、北海道産の玉ねぎが絡みつき、肉好きをうならせる旨さだ。香酢付きなのもうれしい。単品でも頼めるが、ここはやはり名物・タピオカミルクティーと一緒に楽しみたい。
肉まんマメ知識
発案者は諸葛孔明!
由緒正しき肉まんの歴史
肉まん、つまり中華まんは、中国の三国時代に諸葛孔明が作らせたのが最初だと言われている。一方、日本では大正時代に神戸で生まれたようだ(諸説あり)。
中国の「天テン津チン包パオ子ツー」というまんじゅうを、現在も南京町にある豚まんじゅう専門店「老祥記」初代店主が、味・名称ともに日本人に親しみのあるものにしたのが始まり。そのため、現在も西では肉まんではなく、豚まんじゅうという名称を使う人が多い。
その後、昭和2年に「新宿 中村屋」で「天下逸品 支那饅頭」の名前で、肉入り、餡入りが売られ始め、全国的に広まっていく。そして1980年代あたりから、ピザまん、カレーまん、カスタードまんなどバラエティに富んだ中華まんが登場し始め、現在では、キャラクターの顔などをかたどったものまである。
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