昭和のご馳走といえば、焼肉でも寿司でもなく、ハンバーグ! 口に頬張れば、今でも気分が盛り上がること必至な、街の名店の逸品を食べ集めてみました。
『洋食キムラ』@桜木町
銀座の洋食屋で修業した初代が昭和13年に横浜・関内で創業。貝殻型の南部鉄器で焼かれる名物ハンバーグは「日本人の口に合うように」と考案されたメニューだ。
特徴はタネに生パン粉と生の玉ねぎをたっぷり入れ、フワッとした食感になるよう工夫された独特の軟らかさ。スパイスが馴染むよう仮焼きしてひと晩寝かせ、提供直前に本焼きしている。
隠し味に梅酒を加えた甘めのデミグラスソースは、艶やかな照りとうっとりするほど濃厚なコクがたまらない。
黒い器に黄色く映える卵は貝の中の真珠をイメージし、見た目も楽しく美しく、そして栄養価も考えた。細部まで計算された初代の思いが詰まっている。
『洋食キムラ』の店舗情報
[住所]神奈川県横浜市中区野毛町1-3 [TEL]045-231-8706 [営]11時半~14時LO、17時~21時LO、土11時半~21時LO、日・祝11時半~20時LO [休]月(祝の場合は営業、翌火休) [席]1階〜3階テーブル席、計80席/全席禁煙/コースのみ予約可/カード不可/サなし [交]JR線ほか桜木町駅西口から徒歩8分
『グリル ビクトリヤ』@鶯谷
人気のハンバーグは、注文を受けると肉を挽くことから始まる。A5ランクの黒毛和牛と栃木の銘柄豚を店内の機械で挽き、つなぎを入れてこね、形成して焼く。だから時間と手間がかかる。
だが、それほどまでに挽きたて・作りたてにこだわるのは「肉の臭みが出ないし、より美味しくなるから」と2代目の大原俊一さんは言う。表面はカリッと、中はソフトに焼き上げれば、まさに出来たての味わい。
デミグラスソースは先代から受け継ぐ味を研究して独自に完成させたもの。牛スジや野菜をたっぷり使い、1ヵ月以上かけて仕込む渾身のソースだ。
『グリル ビクトリヤ』の店舗情報
[住所]東京都台東区根岸3-12-18 [TEL]03-3873-4841 [営]11時~14時(13時45分LO)、 17時~21時(20時45分LO) [休]水 [席]カウンター4席、テーブル席18席、計22席/分煙/夜は予約可/カード不可/サなし [交]JR線鶯谷駅北口から徒歩4分[交]JR線鶯谷駅北口から徒歩4分 ※ランチタイム有
『洋食バル ウルトラ』@経堂
下北沢で33年以上営業し、7年前に閉店した人気店「洋食屋マック」の味を受け継ぐ。店主が他界後、イタリアンなどで経験を積んでいた息子の石田幸路さんが洋食バルとして店名も新たに経堂でオープンした。マックの最後の4年半を父の元で修業した石田さんは「どの店より厳しかった」と振り返る。
伝承するいくつかのレシピの中でも、長年愛されているのがハンバーグ。時季ごとに肉質を見極めて仕入れる合挽き肉を使い、焼く時に白ワインを加えて蒸し焼き風にして仕上げる。ご飯に合うよう日本酒や醤油を入れた特製ソースとも相性抜群だ。
『洋食バル ウルトラ』の店舗情報
[住所]東京都世田谷区経堂1-19-2 松菱ビル1階 [TEL]03-6413-9326 [営]11時~15時、18時~24時(23時LO) [休]日、第1月 [席]カウンター8席、テーブル18席、計26席/ランチは全席禁煙、夜は分煙/夜は19時までの入店は予約可/カード可(VISA・MASTER)/サなし [交]小田急線経堂駅南口から徒歩2分
『ハンバーグの店モンブラン 浅草店』@浅草
国産の牛肩ロース肉100%を使った手ごねハンバーグ。鉄板でジュージューと音を立てて運ばれてくる。基本ソースの味は6種類から選べ、写真はワインとマッシュルームが入ったコクのあるデミグラスソースで味わう「フランス風」。ほかに濃厚チーズソースの「オランダ風」などがある。家族連れにも人気だ。
『ハンバーグの店モンブラン 浅草店』の店舗情報
[住所]東京都台東区浅草1-8-6 [TEL]03-5827-2771 [営]11時~22時 [休]水(祝の場合は営業、翌木が休み)[交]地下鉄銀座線浅草駅雷門出口 徒歩5分、銀座線田原町駅徒歩7分
『キッチンパンチ』@中目黒
街の変化が著しい中目黒で50年近く営業を続ける洋食店。目玉はなんといってもハンバーグ。手ごねにしたタネを、表面はパリッ、中はふんわりと焼き上げる。肉汁あふれるハンバーグに自家製のデミグラスソース、半熟の目玉焼きとよく絡め、コク豊かにして召し上がれ。
またフライ類を追加する「のっけ」メニューも。
『キッチンパンチ』の店舗情報
[住所]東京都目黒区上目黒2-7-10 [TEL]03-3712-1084 [営]11時半~14時半LO、18時~20時50分LO、土はランチのみ[休]日・祝、第3土、年末年始[交]東急東横線、地下鉄日比谷線中目黒駅 徒歩3分
『じれっ亭』@旗の台
有名洋食店で腕を磨いたのち、1980年に自身の店をオープン。修業先の味にアイデアを加えた料理はすべて手作りで美味。中でもジューシーに焼き上げるハンバーグ(150g)は細かく刻んだ野菜を酸味あるソースにしたじれっ亭風、和風、ドミグラス、イタリアンなど数種揃う。太麺をよく炒めたナポリタンもおすすめ。
『じれっ亭』の店舗情報
[住所]東京都品川区旗の台2-9-22 [TEL]03-3787-8931 [営]11時~15時、17時~21時半 [休]日、年末年始 [交]旗の台駅東口から徒歩2分[交]旗の台駅東口から徒歩2分
『洋食屋大越』@麻布十番
店舗の改装もあったが、麻布十番で53年続いている洋食店。太麺を使ったスパゲッティと並ぶ人気メニューのハンバーグは、表面を焼いた後、自家製デミグラスでじっくり煮込むタイプ。
むっちりとした食感で、しっかり染み込んだコクのあるソースと肉の旨みが重なり合うマイルドな味わいが、クセになる旨さ。
『洋食屋大越』の店舗情報
[住所]東京都港区東麻布3-4-17 [TEL]03-3583-7054 [営]11時~20時(土~15時) [休]日、年末年始 [交]東京メトロ南北線・大江戸線 麻布十番駅6番出口より徒歩1分
『キッチンチェック』@池袋
池袋のロサ会館内にあるカウンターだけの老舗洋食店。店は小さくても味は本格派。牛・豚合挽き肉の柔らかいハンバーグはナイフを入れると肉汁があふれる旨さだ。
オープンキッチンなので料理人の華麗な手さばきを眺めながら料理を待つ時間も楽しい。ほかにも「オムライス」など定番の洋食メニューが並んでいる。
『キッチンチェック』の店舗情報
[住所]東京都豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館1階 [TEL]03-3985-1926 [営]11時~23時LO [休]年末年始[交]池袋駅西口より徒歩3分
『キッチン アオキ』@飯田橋
創業は1968年。フライ類やカレーが人気の洋食店。だが、ハンバーグもファンの多いひと品。なめらかかつ、ほどよい食感が残るように手ごねされたタネをふっくらと焼き上げる。そこに自家製デミグラスをたっぷり。口の中で肉や玉ねぎの甘みとソースのコクや酸味が絡み合い、なんともご飯が進む味わいだ。
[住所]東京都千代田区飯田橋4-8-11 [TEL]03-3264-0869 [営]11時~20時50分LO [休]土・日・祝、年末年始 [交]東京メトロ東西線 飯田橋駅から徒歩1分、JR中央線(各駅停車) 飯田橋駅から東口 徒歩2分、都営地下鉄大江戸線 飯田橋駅から徒歩3分、東京メトロ有楽町線・南北線 飯田橋駅から徒歩4分
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