皆さんにはお気に入りのご当地チェーン店のグルメはありますか? 映画『翔んで埼玉』にも登場した「山田うどん」(埼玉県)や、げんこつハンバーグで知られる「さわやか」(静岡県)、味噌煮込みうどんが人気の「ばんどう太郎」(茨城県)など…。ちょっと思い浮かべるだけでいくつも上がります。 ちなみに千葉県在住の私がおススメしたいのは「ピザヨッカー」。店名を聞いて「?」という反応の方が多いのではないでしょうか。それもそのはず、千葉のごく限られたエリアで展開する知る人ぞ知る人気ピザチェーンなのです。
画像ギャラリーピザヨッカーとは?
ピザヨッカーは千葉県船橋市発祥。船橋市と習志野市に計4店舗を構え、この両市と鎌ヶ谷市、市川市の一部を宅配エリアとしています。
「全国1番店より、地域1番店」という地域密着経営。コロナ禍以降、機会は減ってしまいましたが、地域や学校のイベントやピザ教室の出張機会も多く、地元からとても愛されているお店です。
美味しさの秘密は地元の人気パン店「ピーターパン」が作る生地
ピザヨッカーのピザの美味しさの秘密は生地にあります。同じ千葉県が誇る人気パン店「ピーターパン」が特別に製造しています。
というのも、もともとピザヨッカーはこのピーターパンの一部門でした。ピザヨッカーは1999年に会社として独立しましたが、現在もピーターパンは取引先として関係が続いており、ピザヨッカーの味を支えています。
ピザ生地は「レギュラー」、「ベネチア(ハーブ配合)」、「ナチュラルクリスピー」の3種類。そのうち2種「レギュラー」、「ベネチア(ハーブ配合)」をピーターパンが製造しています。
「レギュラー」は外側がパリッとしていながら、中は「ふんわり」とした味わい深さが魅力です。「ベネチア(ハーブ配合)」は熟成「手作り生地」に数種類のハーブなどを練りみました。触感はもっちりとしています。
ピーターパン製造ではありませんが、「ナチュラルクリスピー」は外側が「パリッ」、中は「サクサク」の軽い食感。トッピングの美味しさをさらに引き立てます。
サクサクもちもちでおいしい生地 子どもたちも大好き!
「レギュラー」、「ベネチア(ハーブ配合)」の2種は発酵させた生地は注文を受けた後にひとつひとつ手作業で伸ばされます。ピザは生地の広げ方で味が変化します。そのときの生地の状態に合わせて伸ばしているとのこと。耳部分は2~3センチの厚みがあり、外は「サックリ」、中は「ふんわりモチモチ」の食感が特徴のオリジナル生地が特徴です。
同チェーンを運営する「オンリーワン」ピザヨッカーチェーン本部で営業・企画を担当する守一(もりいち)直樹さんよると、「生地は冷めても固くなりにくく、耳まで美味しく食べられる状態が長く続く」ところがポイントです。ピザヨッカーのピザはバザーなど地域のイベントでも好評という事でしたが、自社の店舗で焼いてから、イベント会場に運び、販売するまで時間が経っても美味しさがキープできることから、そういった販売方法も可能なのだそうです。「ご家族の方から『普段はピザの耳を残す子どもでも、ヨッカーさんのピザは全部食べます』という声をいただいています」(守一さん)。大人だけでなく子どもも美味しく食べられる所が地域で人気の秘密なのかもしれません。
人気の試食会 地域の人たちと作り上げる美味しさ
ピザソースは大手調味料メーカー「カゴメ」との共同開発で完全無添加のトマトソースを実現しています。完成に至るまでは、地域の人たちを本部に招いて試作品ソースを使ったピザを食べてもらい、意見を取り入れて完成させたそうです。ピザヨッカーではLINEの友だち機能を使った「YOCKER LINE」の登録者を対象に、試作品ピザの試食会を設けています。(※現在はコロナ禍のため、試食は休止しています)
試食会について、守一さんは「実施の際は、ご家族など5~8組ほどを試食スペースのある船橋店にお招きしてご意見をいただくのですが、募集のお声掛けをした際は、すぐに応募でいっぱいになるなど大変好評でした」と話します。地元の人の声に耳を傾けながら一緒にピザを作り上げていくという、地域一番店を目指すピザヨッカーならではのエピソードです。
ピザヨッカーの人気メニューベスト3!
ここまで美味しさの秘密を聞いてきましたが、人気のメニューはどれなのだろう?ということで守一さんにピザヨッカーの人気メニュートップ3とおススメポイントを伺いました。
第1位「産直トマトのリストランテマルゲリータ」
守一さんおススメポイント
ピザの王道にしてピザヨッカー不動の一番人気。イタリア古来の製法で作られる水牛のミルクを使用した「モッツァレラ・ディ・ブッファラ」を使い続けるこだわりのマルゲリータです。
第2位「テリヤキチキン」
守一さんおススメポイント
トッピングに使用する自家製テリヤキチキンは千葉県山武(さんむ)市の創業文化元(1804)年の老舗醤油店「大高醤油」さんの特製醤油たれをたっぷりと鶏もも肉に揉み込み、お店のオーブンで毎日焼き上げ仕込んでいます。
第3位「プリプリ海老の贅沢シーフード」
守一さんおススメポイント
大きなエビを塩麹が隠し味の調味液に漬け込み旨味を凝縮。香り豊かなバジルソースと一緒にたっぷりとトッピングしたピザヨッカーを代表するシーフードピザです。
メニューにも随所に地元愛! イシイのミートボールともコラボ
守一さんよると、上位ランキング以外では、夏限定の新メニュー「マーガレットポークのピリ辛ラー油ピザ」(9月末までの提供予定)がおススメ。こちらは地元・千葉県のブランド豚「マーガレットポーク」をひき肉にした贅沢なピザです。
「マーガレットポーク」は「グルタミン酸」「肉甘味要素」「肉旨味要素」が一般の豚肉と比べて1.5~2.2倍と高く、甘みとコクがあって、風味豊かです。私もいただいてみましたが、ひき肉の旨味とともにラー油とにんにくの香りが食欲をそそります。程よいピリ辛具合がたまりません。もう一枚と手が伸びてしまう美味しさです。
メニューを見ているとどれも美味しそうなのですが、なかでも気になったのが「船橋コラボのミートボールピザ」。こちらは「イシイのミートボール」でおなじみの石井食品が船橋市に本社があることから、地元企業に紹介を受けたことが縁で実現したコラボ商品なのですが、とにかく随所に地域との縁を感じさせるのがピザヨッカーの魅力なのです。
ファン多数!千葉を離れたあともヨッカーを求めて訪れる人たちも
地域の絆がつくる美味しさの魅力なのでしょうか?一度、ピザヨッカー好きになると忘れられない人も多いようです。
守一さんは「県外に引っ越してしまう常連さんから『ヨッカーのピザを食べられなくなるのが悲しい』というお声もよく頂戴しました」と言います。コロナ禍以前のお話ですが、県外からピザヨッカーのピザを食べるために再びお店を訪れる人や、地元の人たちからの口コミで知ってエリア外から食べに来る人もいたそうです。
エリア外の方でも食べられる冷凍ピザのお取り寄せは行っていないのだろうかと思い、守一さんに聞いてみたところ、「現在、実現できないか奮闘中です」とのことでした。
かつて千葉で過ごし、ピザヨッカーの味が思い出という方もいるでしょう。ピザが全国で食べられるようになって、そんな方たちのお腹と懐かしい気持ちを満たしてくれるお取り寄せピザができたら素敵だな、と記事を書きながら思うのでした。
※お取り寄せについては続報が入りましたらこちらでご案内させていただきます!
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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