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冷も温も旨さが光る さらに蕎麦前も充実 使い勝手抜群の名店 『手打ち蕎麦と和食 楽』@代々木上原

ご記憶の読者もいるかも知れない。2020年本誌8月号の表紙を飾った、すだちの冷やかけはこちらの1杯。
しかし、その後も店に足を運ぶうち、実は温蕎麦も名品ってことに気付いてしまった。

ゆず鶏そば(1430円)
鶏ガラとモミジで取るスープも加えまったりとコク深い。丸ごと粉砕した粉末状の柚子は、ほのかな皮の苦味もあり、それが奥行きになっている。具はしっとり低温調理した鶏ムネ肉

まずは「かけ」。薄口と白醤油のかえしに利尻昆布の旨みをきかせたダシが合わされば、すっきりとして上品、そして余韻がひたすら続く

かけそば(825円)
すっきりとして香り高きツユに温めてもコシを感じる蕎麦、文句なしの1杯だ

そしてこの冬お目見えするのが「ゆず鶏そば」だ。カツオと昆布に鶏のダシも足し、高知県産柚子の粉末で香り付けした創作蕎麦。粗めに挽いた粉で打った蕎麦は、温めるとさらにその甘みと香りを増してツユと馴染んでいく

温蕎麦は比較的粗挽きを、冷は微粉に挽いてと、2種類を打ち分け、食感や香りに変化をつける
上から、
海老焼売(1320円)、うに玉ポテサラ(880円)
生ウニと卵黄で作るソースで濃厚で贅沢な味わいのポテサラ。焼売はエビのミンチに玉ネギや大葉を練りこんで、さっぱりかつ風味豊かな味わいに
『手打ち蕎麦と和食 楽』
[住所]東京都渋谷区西原3-2-4 フロンティア代々木上原3階
[電話]070-7781-8950
[営業時間]11時半~14時、17時~22時
[休日]月
[交通]小田急小田原線ほか代々木上原駅東口から徒歩1分

住宅街の隠れた名店 飽きの来ない味に秘めた誠実で丁寧な仕込み 『蕎麦 高しま』@早稲田

俺の蕎麦どーだっ、なんて押しつけを感じさせない自然体の味がいい。
それでいて理想の蕎麦を打つために粉の挽き方など細部に仕掛けを施しているところがニクい。

きざみ(950円)
柔らかい九条ネギと油揚げの優しいコクが染み入る旨さ。この日の蕎麦は北海道産のキタワセ種。茨城産など季節で変わる。ツユは粉砕の宗田節とサバ節。かえしは2週間以上寝かせる 

渋谷から移転後、「自由に自分の蕎麦に取り組めている」という今は、打ち方を外一から十割に、水も超軟水に変えて香りと食感の良さを両立させ、飽きないようあえてインパクトのない味にしているとか。

手法を日々見直し、現在はのど越しと香りがいい十割に。粉も低速で細かく挽くようにしたという

「きざみ」は冬の人気品。ネギと油揚げに寄り添う宗田節とサバ節を併せたツユは奥深い旨みだ

野菜は築地、魚は豊洲。朝5時に両方へ向かう店主はやっぱりタダモノじゃない。尊敬。

ざる(830円)
細打ちがベースだが、たまに若干太くすることも。水は鹿児島の超軟水を使う 
上から、
秋茄子の揚げ煮(650円)、金時芋のレモン煮(650円)
甘く煮た金時芋はレモンで香り付け。カツオダシで煮た秋ナスは瑞々しい。店は11年続けた渋谷時代から住宅街の一角で再出発し1年半になる
『蕎麦 高しま』
[住所]東京都文京区関口1-39-11 1階
[電話]03-6882-3934
[営業時間]11時半~14時(13時半LO、火・金・土・日のみ)、18時~21時(20時LO・変動あり)※蕎麦が無くなり次第終了
[休日]水
[交通]地下鉄東西線早稲田駅3a出口から徒歩10分 都電荒川線早稲田駅から徒歩5分
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優しく香るダシにほっこり 九条ネギと油揚げの旨みが蕎麦の味わ...
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おとなの週末Web編集部
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