“かけ“に込めた熱い想い 香り高いツユに浮かぶ素朴な風合いの蕎麦 『蕎麦 松風』@根津
ツユをひと口飲めば、まずは本枯節の華やかな香りがふわっと来て、
それから舌に染み入るような昆布の旨みがじんわり、じんわり続いていく。
このダシを取るため、厨房にはカツオ節専用の削り器まで導入し、さらに昆布は10年熟成の利尻産。
極めつきにシンプルなこの1杯にかける想いは果てしない。
いっぽう蕎麦は店で挽いた十割で、冴え冴えとした切り口が目にも鮮やか。
冷やでは爽快なコシが、温かなツユに浮かべれば、もっちり素朴な風合いとなる。
そうして、だんだんツユと蕎麦が馴染み合って、ひと啜りごとに違った表情を見せてくれる。
[電話]03-6882-0842
[営業時間]11時半~14時LO、17時半~21時LO
[休日]日・月
[交通]地下鉄千代田線根津駅1番出口から徒歩5分
海のエキスあふれるレアに仕上げた牡蠣と凛とした蕎麦にときめく 『手打ち蕎麦切 松翁』@神保町
冬の蕎麦のイチオシは、旬を迎え寒さと共に旨みが増していく牡蠣だ。
『松翁』では、注文が入ってから大きな牡蠣の殻をむき、蕎麦に乗せる直前にサッとかけツユにくぐらせる。
レアな牡蠣にかぶりつけば海の香りが口一杯にあふれ出し、この牡蠣はまだ生きている、そう実感するほど。
だが生牡蠣にはない温もりが深い滋味をも引き出してくれる。
名店として知られる同店はせいろ、かけとも同じ蕎麦でシャキッと歯切れのいい生粉打ち。
ふわふわのつみれ蕎麦や名物のけんちん蕎麦などタネものの名作も豊富とあって、冬にこそ足を運びたくなる。
[電話]03-3291-3529
[営業時間]11時半~15時半LO、17時~20時LO、土11時半~16時LO
[休日]日・祝
[交通]地下鉄半蔵門線ほか神保町駅A5出口から徒歩6分