コラーゲンを含む食品は美容効果がある?
ゼラチンの元となるコラーゲンは、皮膚、じん帯、軟骨などの組織を構成する繊維状のタンパク質で、人体のタンパク質全体の約30%を占めます。そのうちの40%が皮膚に、20%が骨や軟骨に存在し、全身の組織にも広く分布しています。
コラーゲンは表皮の下の真皮の約70%を占め、真皮から表皮に栄養を送るなど重要な役割を果たしていますが、加齢とともに減少し、それが肌のシワやたるみに繋がるといわれています。また、関節、骨、血管などにもコラーゲンは含まれており、コラーゲンの減少は関節炎や関節痛、骨粗しょう症、動脈硬化などの原因にもなるといわれます。
コラーゲンは三重のらせん構造をしていて、かなり分子構造が大きいため、そのまま吸収されることはありません。胃でペプチドという状態に分解され、さらにアミノ酸にまで分解されて吸収されます。吸収されたアミノ酸などからタンパク質が生成されますが、必ずしもコラーゲンになるわけではないため、コラーゲンを経口摂取してもそれほど意味はないという見解もあります。
しかし最近では、コラーゲンの一部はコラーゲンペプチドとして吸収されることや、コラーゲンに特有のアミノ酸は体内のコラーゲンに再合成されやすいことがわかってきたため、コラーゲンを多く含む食材を食べることでコラーゲンの再合成につながるという考えも出てきています。
(参考)
[1] コラーゲン|e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
[2] 【医師解説】コラーゲンを増やすためにコラーゲン鍋よりも食べたいもっとも大切な栄養素
https://wellmethod.jp/collagen-beautiful-skin
[3] 【医師監修】美肌をもたらすコラーゲンの働き
https://www.skincare-univ.com/article/006475/
出題:三井能力開発研究所代表取締役・圓岡太治