理由その2 桜、新緑、紅葉、落葉、四季折々美しいコース
クイズの答えの現場は皇居に数ある出入り口のうち、主に半蔵門と乾門だ。
基本的に前者は天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下、秋篠宮家が、後者はその他の皇族方がお出入りに使われる。
その際に、ごく短時間だが警察によって交通規制がなされ、ランナーもしばし立ち止まることになる。
が、めったに出会わないことなので、それはそれでひとつの僥倖。
車の窓を開けてご挨拶してくださることもある。
呼吸を整えつつ静かにお見送りしよう。
さて、皇居はもちろんのこと、その外周コースも手入れが行き届き、植栽が豊かだ。
春には満開の桜のトンネルを走り抜け、やがて新緑の香りを味わい、夏の暑さをお濠を渡る風とそれにそよぐ柳並木に癒され、秋の見事な紅葉が終わると、走るリズムがプラタナスの落葉をシャクシャクと踏みしめる音になる――。
ぜひ四季折々の美しさを楽しむ余裕を持って走りたい。
景観の美しさは昼間だけではない。
仕事帰りに皇居ランというランナーも多いが、夜は夜で、帳の落ちた皇居と対照的な、特に日比谷から大手町にかけての内堀通沿いのホテルやビル群の夜景は、場所柄ごちゃごちゃとしたネオンサインがないためとてもきれいだ。
TOKYOを走っている、という高揚感は皇居ランの特権と言ってもいい。