自分と向き合う、「サッカー観戦」という時間
ドイツのフランクフルトというチームに長谷部選手という方がいる。
彼は38歳。
若い時に比べて身体能力にも衰えが生じているけれど、それでもドイツのチームで未だに試合に出て活躍をしている。
それも、自分よりも二回りも大きい外国人相手にだ。20キロ以上重たい相手がぶつかってきても、引けを取らずに頭を使って戦っている。
別にアンパンマンでなくても、頭を使って経験を活かせば、海を渡っても戦えている選手がいるのだ。
サッカーに必要な全ての能力がなくともいい。役割に応じた能力さえ、頭脳で補いながら行使できれば、世界で戦うことだってできる。
サッカーというスポーツを知れば知るほど、アンパンマンではない、至らない部分を多く内在する自分であってもいいのでは、と思う。
もちろん、長谷部選手と比べたら、私なんて、カバオくんにも満たないけれど、それでも、カバオくんなりの役割をきちんとこなせば、きっとそれで誰かが求めている活躍ができるのではないだろうか。
1人のスーパースターだけでは勝てないからこそ、11人全員で各々の役割を全うするスポーツがサッカーであって、自分がアンパンマンではない現実と向き合える時間をくれるのが、サッカー観戦である。
背伸びせず、まずは頑張ってカバオくんとして役割を全うしたいと思う。
前田裕太(まえだ ゆうた)
1992年8月25日生まれ、神奈川県出身。愛媛県の名門、済美高校野球部の同期である高岸宏行とのお笑いコンビ「ティモンディ」のツッコミ担当。趣味はサッカー観戦、読書。テレビ番組で披露した絵の実力も話題になるなどマルチな活動で注目を浴びている。コンビの野球経験をいかしたYouTubeチャンネル『ティモンディチャンネル』は登録者数25万人超え。