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「何食べたい?」問題の根深さ

もっと食事に興味を持っておけばよかった。

学生の頃は、遊びに行こうと友人を誘ったら、とりあえず街に繰り出してゲームセンターやカラオケで一日脳天気に過ごしていた。
新宿や渋谷に出れば何かしらあるし、ご飯も大体いつも同じファストフード。

読者諸兄姉も大抵はそんなものだっただろう。

ただこれが、大人になると勝手が異なる。

社会に出てからは出会った人達と仕事以外で会う時の誘い文句が遊びに行こうから、もっぱら「食事にでも行こう」へ変わる。
大人になると人との関わり方で一番ハードルの低い誘い文句がご飯に行くことになるのだろう。

この歳になって、遊びに行こうと誘われたら「どこで?」「何しに?」と矢継ぎ早に質問してしまいそうだし、自分の趣味と合わないものに誘われたとしたら、嫌だなあ勘弁して欲しいと感じてしまう。

それが食事なら丁度いいのかもしれないけれど、ただ、食事に対してそこまで強い興味を持っていない私のような人間は困る。

というのも、このご時世、不味いと思う料理を出す店の方が希少であって、適当に入った飲食店であっても大抵は美味しい。

昔は大したものが置いていなかったサービスエリアの飲食店ですら、今では行列ができるほどの商品を提供していたりする。

だから、別にどこの店に行ったって当たり前のように美味しいし、そうなってくるとどこに行ったって別にいいのだ

食事に誘われた後に「何か食べたい物ある?」と聞かれることが多いのだけれど、正直なんでもいい人間からすると、この回答が難しい。

そんなものはその日の気分次第だし、寿司行きたいです!と言って実際に寿司に連れて行ってもらったとしても、約束した日の近辺で、たまたま寿司や魚料理が続いてしまう場合もある。

そんな時なんかは、焼き肉の口になっているんだけどなあ、と思っていても、自分が言い出しっぺで場所を決めたというのに、そんなこと口にできるはずもない。

だから余計に「何か食べたい物ある?」と聞かれても、別になんでもいいとしか答えられない

「不味いものでなければいいです」なんて答えてもなんだか生意気だけれど本心だし。

なんだか素っ気ない回答をするのも気がひけるので、今では「先輩が食べたいものが食べたいっす」と答えになっていない答え方をしている

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学生時代の自分よ、「食」に興味を持っておけ!...
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ティモンディ前田裕太
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