旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは旬の食材の魅力をご紹介します。旬のものをたくさん食べて、体の内側から健康に、きれいになりましょう!
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
初夏の若鮎は、味良し、香り良し
あゆというと少しなじみのない魚かもしれませんが、日本では古くから愛されている川魚です。香りが良い魚であることから、「香魚」と呼ばれることもあります。その身の香りはスイカの臭いに例えられることもあります。また、清流でしか育つことができない鮎の内臓には臭みがほとんどないため、丸ごと食べることができることも特徴のひとつです。
地域によって多少異なりますが、あゆは11月~5月は禁漁となっています。解禁日は6月ですが、骨が柔らかい天然の若鮎を食せるのは、7月に入ってからです。
あゆは天然ものと養殖ものがありますが、天然ものは旬の時期にはスーパーでも手に入りますが、非常に高価です。比較的安価な養殖ものは香りは天然ものに勝てませんが、脂ののりは天然ものより良いため、脂ののった魚が好みという人は養殖もののほうが美味しいと感じるかもしれません。
あゆは塩焼きがお薦めですが、川魚のため寄生虫がついていることがあります。そのため、しっかり内臓まで火を通して食べるようにしましょう。焼きあがったあゆは、蓼(たで)という植物を使ったお酢である蓼酢につけて食すと美味しさが際立ちます。また、甘露煮も定番料理のひとつです。
美味しいあゆの見分け方
体表がみずみずしくツヤがあり、お腹を軽く触れて硬く、張っているものを選びましょう。また、体全体が黄味を帯びているものが身が締まって美味です。
あゆの注目栄養素
あゆは内臓まで食べるため、目や肌の健康を保つうえで欠かせないビタミンAや、赤血球中のヘモグロビンを作るサポートをするビタミンB12をたっぷり摂ることができます。また、血液サラサラ効果のあるEPAとDHAという油も豊富に含まれます。肌荒れ、眼精疲労、貧血、冷えに悩む人にお薦めの魚です。