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開会セレモニーにはカオナシも登場!

開催前日の6月30日に行われた開会セレモニーには、鈴木プロデューサーが登壇。「子供の頃から自分が大事だと思ったものを取っておくクセがあって、幼稚園の時の帽子とか、小学校4年の時に絵を描いてデパートに貼りだされたものとか。捨てられない性格だったんです。(大学入学で暮らし始めた)東京にも持ってきたんです。そこからまたいろんなものを取って置く」と振り返り、「他人から見たらどうでもいいものだけど、自分から見て大事なものをしまっておいたんです。それをこんな形で披露するとは思ってもみませんでした。改めて思うのは歳を取るのもいいことだなと。今年の夏で74歳を迎えるんですけど、歳を取ったことで、こんな展示会をやってもらえるので、よかったかなと思っています」と続けて、多くの来場を呼びかけました。

開会セレモニーには、カオナシも登場。鈴木プロデューサーとのフォトセッションにのぞみ、場を盛り上げました。

フォトセッションでカオナシと

本展の最大の見所は、やはり、所蔵する約8800冊もの書籍の展示です。この後行われた報道陣との質疑で鈴木プロデューサーは「本を読むことが大好きなんです。今回の展示で唯一、提案したのは、自分の持っている本を一カ所に全部展示してほしいということ。いろんな所にバラバラに置いてあったものを一堂に会するとどうなるんだろうという期待があった。雑誌まで含めると8800冊なんですけど、一つのスペースに全部収めるのが実現したときは単純に嬉しかった」と経緯に触れ、本展開催の喜びを語りました。

読書のスタイルは、「乱読」型。ただ、子供のころから、一貫して読み継いできたのは、手塚治虫の漫画だったそうです。「僕は昭和23年生まれ。(漫画の『鉄腕アトム』は昭和20年代に連載が始まっており)時代の、ぼくの隣には手塚さんがいたから、描き続けた作品を読み続けたんだと思います」。そして、手塚作品とは別に、何度も繰り返し読んできたのは、バロン吉元の漫画『柔侠伝』を挙げました。

手塚治虫の作品

最近の読書量について質問すると、「読書量は歳とともに減ってきた。前は、一晩で1冊を読んだりしていましたけど、今は体力の関係で難しい。1冊を一週間かけて読むということが増えています」と明かしてくれました。

今も、読書は、鈴木プロデューサーの“創造力”を支える「大事なもの」のようです。

文・撮影/堀晃和

鈴木敏夫

すずき・としお。1948年、名古屋市生まれ。慶應大学文学部卒業後、徳間書店に入社。雑誌「アニメージュ」創刊に携わり、副編集長や編集長を歴任。雑誌編集のかたわらで、高畑勲、宮崎駿両監督の作品の製作にも関わってきました。85年に、スタジオジブリの設立に参加。89年からはスタジオジブリ専従となり、以降はほぼすべての劇場作品をプロデュースしています。現在は、株式会社スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。

「鈴木敏夫とジブリ展」概要

会期:2022年7月1日(金)~9月7日(水)
会場:東京・天王洲の寺田倉庫B&C HALLとE HALL
交通:りんかい線天王洲アイル駅のB出口から徒歩4 分、東京モノレール羽田空港線天王洲アイル駅の中央口から徒歩5分
開場時間:10時~20時(※最終入場は19時半まで)※定時 (1時間)ごとの日時指定予約制、各回開始時間1時間後まで入場可、最終回のみ閉館の30分前が最終入場
チケット:一般1800円(税込)、中・高校生1500(税込)、小学生1100円
特典付きチケット:一般2600円、中・高校生2300円、小学生1900円
※チケットはローチケ、日テレゼロチケで購入可
公式サイト:https://suzukitoshio ghibli.com/tokyo/
問合せ先:DISK GARAGE 050・5533・0888(平日12時~15時)

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おとなの週末Web編集部 堀
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