決勝は10名分のコース料理対決 制限時間は1時間!
決勝は10人分のコース料理対決。調理時間はなんと1時間。テーマは「地元食材を活かした大皿前菜とメインのコース料理」だ。
審査員はここまでにご紹介した方々5人が集結。ひとり100点満点で採点し、得点の高かった方が優勝となる。
さらに、会場には試食ゲストとして、今田耕司さん、森泉さん、トリンドル玲奈さんが登場。オブザーバーとして、肉のプロフェッショナル・中井松太郎さん(大阪・牛寶)、魚のプロフェッショナル・前田尚毅(静岡・サスエ 前田魚店)も勝負の行方を見守った。
決勝戦は私も現場で拝見したが、なんとも言えぬ緊張感。同じく現場で見た関東・甲信越のサバイバルラウンドとはまた違うムードが漂っていました。
決戦の会場には、「農園タイマンバトル」を戦ったシェフたちや、応援団としてそれぞれの家族も見守った。
今回の対決にあたって、営業の合間にレシピをコツコツ考えたという山下シェフに対して、大原シェフはお店を休んでレシピを考えることに集中。しかも店の厨房を決勝戦と同じキッチン仕様にしたという。「CHEF-1グランプリ」の頂きに立つことにすべてを捧げた。
今回のテーマにあった「地元食材」について、山下シェフは「夏野菜で美味しい」からということできゅうりと、クエをメインにチョイス。
大原シェフは、今がまさに旬というトキシラズ(鮭)と、メスの蝦夷鹿を選択。トキシラズは、前回大会の優勝者が使用したものと同じところから仕入れたというゲンの良い食材だ。
調理が進んでいくごとに、スタジオにはさまざまな美味しい香りが漂う。審査員や試食ゲストがその様子を見ながら話しているうちに気づけば、時間は刻々と過ぎていき、キッチンは慌ただしさを増していく。山下シェフは、残り3分になってもまだ皿に盛り付けられていないという状況に、会場は騒然。
そして、無情にも終了のブザーが鳴り響いた。アナウンサーから感想を聞かれた山下シェフは思わず「最悪」と口にすれば、大原シェフは「たくさん練習したんですけどね。時間よ、戻れ」とポツリ。対面式のキッチンながら、お互いは見えていなかったと答えるほどの集中力をもってしても満足のいく調理ができなかったようだ。
トリンドル玲奈さんから「人生で一番はやく感じた1時間だった」という言葉が飛び出すほどの激戦だった。