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手間をかけても作りたい絶品塩辛への道

したがいまして、いかの塩辛を作るための手順は、少々手間がかかります。

1=必ず鮮度のいい生のスルメイカを買い求める。
2=買ったスルメイカは、その日のうちに下処理し、48時間以上冷凍する。
3=スルメイカの肝は塩をして、1日以上冷蔵室で熟成させてから48時間以上冷凍する。

つまり、スルメイカの肝だけは胴などとは別進行で冷凍するのですが、冷凍前に熟成させることで、生臭さが格段になくなります。作業カレンダーとしては、次のとおりです。

1日目=魚屋さんで生のスルメイカを買い、胴、ゲソなどに分け夕方から冷凍する。
※ただし、肝は塩をして冷蔵で1日熟成させる。
2日目=胴、ゲソなど冷凍中(夕方で24時間経過)。夕方から熟成後の肝を冷凍する。
3日目=胴、ゲソなど冷凍中(夕方で48時間経過)。肝、冷凍中(24時間経過)。
4日目=胴、ゲソなど冷凍中(夕方で72時間経過)。肝、冷凍中(48時間経過)。
4日目夜=夜、胴、ゲソなど、肝を冷蔵室に移す。庫内解凍。
5日目朝以降=解凍されたもので塩辛作り。

つまり、最短でも5日がかかるのです。これほどに手間のかかるものですが、オイラの作り方は超薄塩仕立てで、味わいは「いかの刺身の肝あえ」という雰囲気。市販の塩辛とは別次元の濃厚な味わいです。間違いなくお酒が進む、秋の一品となります。

●いかの塩辛(仕込み編)
1)スルメイカから、ゲソ(足)と内臓を引き抜く。特に肝を傷つけないようにはずす。
2)ゲソと内臓を切り分け、内臓からは肝だけをはずす。

スルメイカの胴体から、ゲソ(足)と内臓を引き抜き、さらにゲソと肝に切り分ける
スルメイカから引き抜いたゲソと内臓から、肝だけをはずしたもの。はずすときは薄皮がやぶれやすいので丁寧にはがしたい

3)イカの胴は中を開き、皮をはぐ。エンペラ(頭の部分)は胴からはずし、皮をはぐ。※ここまでの作業をオイラはなじみの魚屋さんでやってもらっています。スーパー、デパ地下の魚屋さんでもやってもらえるところはあると思います。

下処理したスルメイカの胴、エンペラ(頭)、ゲソはよく水洗いしたうえでキッチンペーパーで水分をぬぐう

4)ゲソの吸盤を包丁でこそげとる。

ゲソの吸盤を包丁でこそげとる。吸盤は固い部分があり食べたときの食感がよくない

5)下処理した胴、エンペラ、ゲソはよく水洗いし、キッチンペーパーで水分をぬぐってから、ひとつずつラップで包み、ステンレス製のバットなどに入れラップをし、48時間以上冷凍する。

下処理したスルメイカの胴などは、冷えやすいバットなどに入れ48時間以上冷凍する
冷凍室に入れる際はしっかりラップをしておきたい

※今回のオイラの作り方では、胴などは実際72時間以上冷凍しています。
6)イカの肝はよく水で洗い、受け容器付きのザルで水けをきったうえで塩をまぶし、ザルごとラップをして、丸1日(24時間以上)冷蔵庫の冷蔵室で熟成させる。※塩の量はテキトーですが、イカの肝3~4本で大さじ1~2(15~30g)という感じです。肝の大きさや、お好みのしょっぱさに合わせて加減してください。ひと晩おくとかなりの水分が出ます。このひと手間で、生臭さが格段に消えます。

別進行で冷凍するスルメイカの肝は受け容器付きのザルにのせて塩をまぶし、24時間冷蔵室で熟成させる

7)丸1日熟成させた肝は、キッチンペーパーに包み、ラップをして48時間以上冷凍する。

冷蔵室で1日熟成させた肝はキッチンペーパーに包みラップをして48時間以上冷凍する
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●いかの塩辛(調理編)1)イカの胴、ゲソ、エンペラ、肝を48...
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沢田浩
沢田浩

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