寺社からたどる江戸のおもかげ
江戸の職人技が随所に光るのが、江戸時代から残る寺社の建造物たち。江戸のおもかげをたどりに、都内の寺社を巡ってみましょう。
都内で江戸を感じたいと思ったら、神社やお寺に行くのがいい。
空襲や震災の被害を免れた建築物が多数残っている上に、約260年続いた江戸時代の各時期に建てられたものが揃っている。だから各時代の建築の特徴を捉えるのに大変便利なのだ。
江戸初期の1608年建立の五重塔は、素朴な印象の日本様式と、装飾的な中国様式が合わさっているのが特徴で、同じく江戸初期建立の三解脱門も同様。
一方、江戸の文化が花開いたと言われる元禄期1706年に建てられた根津神社は彩色や彫刻が施された社殿群が華やかだ。
かと思いきや、享保の改革期の1730年建立の赤坂氷川神社の拝殿は、装飾が控えめ。質素倹約政策が進められた当時の気風を反映している。
と、いった具合にその時代ごとの江戸を感じられるのが寺社建築の面白さ。何気なく通り過ぎているその足を今一度止め、寺社の建築を鑑賞してみては?
『池上本門寺 五重塔』 @池上
仰ぎ見て眺めたい 江戸の造形美
[住所]東京都大田区池上1-1-1
[電話]03-3752-2331
[交通]東急池上線池上駅北口から徒歩10分
『増上寺 三解脱門』 @芝公園
幅19m高さ21m その大きさは関東最大級!
[住所]東京都港区芝公園4-7-35
[電話]03-3432-1431
[交通]都営地下鉄三田線芝公園駅A4出口から徒歩5分
『根津神社』 @根津
細部まで目が離せない装飾の数々
[住所]東京都文京区根津1-28-9
[電話]03-3822-0753
[交通]地下鉄千代田線根津駅1番出口から徒歩5分
『赤坂 氷川神社』 @赤坂
控えめな中に光る職人技
[住所]東京都港区赤坂6-10-12
[電話]03-3583-1935
[交通]地下鉄千代田線赤坂駅6番出口から徒歩7分