今から作ってクリスマスイブに楽しむ! ブランデーが効いたリッチな味わいはお酒とも◎ 週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で連載中の「クッキングパパ」は、主人公のサラリーマン荒岩一味が、得意の料理の腕を振るって、家族や同…
画像ギャラリー今から作ってクリスマスイブに楽しむ! ブランデーが効いたリッチな味わいはお酒とも◎
週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で連載中の「クッキングパパ」は、主人公のサラリーマン荒岩一味が、得意の料理の腕を振るって、家族や同僚らとの絆を深めるストーリーが人気。
著者のうえやまとちさん自身が、試行錯誤を繰り返しながら作り上げた自信作のオリジナルレシピを、詳細なイラストと臨場感あふれる筆致で紹介しています。本稿では3月3日号で通算1600話を突破した膨大なエピソードのなかから、毎週1つを取り上げ、その料理にまつわる四方山話をお届けします。
長引くコロナ禍で、自炊をする人が増えているいま、「クッキングパパ」を参考に料理を作って食べて楽しんでみませんか。第41回は「フルーツケーキ」です。
シュトレンより簡単! クリスマスに「フルーツケーキ」
クッキングパパ 第43巻「COOK.424 クリスマスにフルーツケーキ」では、洋酒に付け込んだフルーツやナッツがたっぷり入ったパウンドケーキを紹介。日持ちできて、いま作ればクリスマスイブの頃に、ちょうど食べごろを迎えます。
クリスマス前からいただく洋菓子として、日本でも年々人気が高まっているドイツの伝統菓子「シュトレン」にも似ています。ただ、シュトレンはイーストで生地を発酵させて捏ねたり、表面に粉砂糖をまぶしたり少し手間がかかります。
一方、フルーツケーキは、材料を混ぜ合わせたら後は焼くだけ。簡単にプロ並みの仕上がりを楽しめます。
材料のミックスフルーツですが、リンゴやバナナ、レーズンなどを切り刻んでラム酒やブランデーに漬け込んで手作りすると、1カ月以上かかります。お手製は別の機会に挑戦するとして、今回は市販のもので気軽に作ってみましょう。
荒岩流レシピはスパイシーな甘さがクセになる!?
先にバターは室温に置いて柔らかくなったら、ボウルの中でクリーム状になるまでこねます。バターに少しずつ砂糖を加え、白っぽくなるまでよく混ぜ合わせます。チョコレートは刻むか湯煎で溶かし、卵はほぐしてそれぞれ投入。
さらに洋酒漬けミックスフルーツとくるみ、カラメルソース、ブランデー、シナモン、オールスパイスで風味づけをします。オールスパイスは、ネーミングと違って単一のスパイスで、スパイシーな甘さが特徴です。お菓子作りからカレー、肉料理まで用途万能なスパイスです。
最後にふるいにかけた小麦粉を加えます。混ぜ合わせる際、泡立て器ではなくヘラに変えると、全体が均一になめらかになります。
生地ができたら、焼き上げていきましょう。パウンドケーキ型の内側にバターを薄く塗ってから、生地を流し込みます。生地が型に付きにくくするためです。オーブンは180℃に予熱してパウンド型を入れ、90分にセット。途中、表面に焦げ目がついたら、アルミホイルで覆ったりして時間を調整します。
食べごろは2週間後から! 味の変化を楽しんで
部屋中に豊潤なブランデーの香りが漂い、ケーキが焼き上がったら、オーブンから出して冷まておきます。しっとりした生地に、フルーツやクルミがたっぷり。いますぐ食べたいところですが、グッと我慢。
このフルーツケーキは2週間後から、食べごろを迎えるため、ケーキ全体にブランデーをたっぷり塗って、ラップできっちり密閉するのがポイント。1~2カ月程度日持ち可能で、日が経つにつれ、洋酒漬けミックスフルーツの風味が生地に染み込んで、味の変化を楽しめます。
ブランデーが効いているので、他にもワインやシャンパンなどお酒とのペアリングも◎。贈り物にも喜ばれそうです。
文/中島幸恵、漫画/うえやまとち
◆『クッキングパパ』とは?
福岡市博多を舞台に、商社の営業課に所属するサラリーマン、荒岩一味が家族や同僚、友人らに得意な料理の腕前を披露、食を通じて周囲の人々に笑顔とパワーを与える物語。作中ある料理のレシピは、定番料理からオリジナルメニュー、地元九州の郷土料理まで多岐にわたり、詳細なイラストとポイントを押さえた簡潔な説明はいま、すぐ作りたくなると好評を博している。 週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で1985年から連載している人気シリーズで、2022年10月現在、単行本は163巻。