新しい生活様式が浸透し始めたここ数年で一気にブーム到来の感があるアウトドア。中でも多くの人を虜にし、人気を博したアクティビティがキャンプです。
ソロキャンプブーム到来
従来から人気の家族で楽しむファミリーキャンプや仲間内でのキャンプはブーム前からもある一定数のファンが存在していましたが、今回のブームでは時代の流れに合わせてか、人とほとんど接することがなく、自由気ままに楽しめるソロキャンプが大ブレーク。人間関係のストレスが声高に叫ばれる昨今において、1人自然の中に佇み、エナジーチャージをすることができるソロキャンプのブームは必然だったのかもしれません。
キャンプ飯の定番「ステーキ」
そんなソロキャンプですが、楽しみ方は千差万別。自然の中で鳥の囀(さえず)りや虫の音を聞いてリラックスしたり、焚き火の炎をただぼうっと眺めたり、コーヒーを飲みながら至福のときを感じるなど、それぞれが自分スタイルで楽しんでいますが、そんなソロキャンプの中でも共通してキャンパーのテンションが上がる時間があります。それは自然の中で自ら調理をし、食事をする時間。
キャンプ場では普段家では料理を作らない人も、このときだけは美味しいものを作ろうと一生懸命調理をしているのはよくある話。しかも、キャンプのときに限っては、日常食べる機会の少ないちょっと贅沢な食材を使ったり、こだわりの調理道具を買い揃えたりと、自宅でのご飯以上に本気モードを出している人がいるのは“キャンプあるある”と言えそうです。
そうした中、キャンプの定番料理として作られているのは、意外にも定番料理であるステーキ。でもステーキって塩胡椒を振ってただ焼くだけでしょ?これってこだわり料理なの?と思う人もいるかもしれませんが、実は作り方ひとつで味を大きく変えてしまう、奥深い料理かつ繊細な食べ物なのです。
肉は「常温」が鉄則
諸説ありますが、一般的には、肉は食べる30分前には冷蔵庫から取り出し、常温に戻しておくのが鉄則と言われています。これは肉を室温の状態に戻しておくことで、肉の外側と内側の温度差を無くすことができ、火が肉に均一に行き渡るからなんだとか。
次に、塩胡椒を振りかけますが、こちらは焼く直前に振るのがオススメ。これにより、肉の旨み成分が表面に出ることとなり、さらに美味しくなります。なお、塩は100gにつき1gほどを振るのがいい塩梅になると言われていますが、霜降りのような高級肉は水分と一緒に旨みが逃げるため、やや少なめに振ることを推奨します。
焼きにおいては、フライパンは熱々にするのが鉄則。煙が出るくらい熱してから油を引き、肉を入れると美味しく焼き上がります。焼き加減は肉の厚さや使う鉄板によりますが、まず強火で表面を30秒ほど焼いた後、裏返して中火にして焼いてみてください。焼く時間によって、レア、ミディアム、ウェルダンとなるため、そこは調理道具を使いながら好みに合わせて調整すると良いでしょう。
最後に、肉が焼き上がったら取り出し、アルミホイルに包んで入れます。5分ほど寝かせれば肉汁が余熱で閉じ込められ、ジューシーさを増した肉となります。