明治神宮外苑の聖徳記念絵画館に向かう
続いて向かった先は、明治神宮外苑の聖徳(せいとく)記念絵画館。瀧達の下校のシーンで、背景に映ってましたね。
建物自体が国の重要文化財に指定されている。さすが、堂々とした佇まいですよねぇ。背景として、絵になる絵になる。おまけに中には、幕末から明治時代に掛けての日本の歩みを描いた巨大な壁画が展示されているそうで。まさに大スクリーンに映し出されるに相応しい施設、ということなんでしょう。
せっかくここまで来たんだからちょっと足を延ばして、外苑名物イチョウ並木を見に行きましょうか。季節的にかなり遅めではあったけど、黄色く色づいたイチョウ並木をギリギリ見ることができましたよ。観光客も多かった。
NHKの『ブラタモリ』で言ってたんだけど、この並木、手前が高く向こうに行くに従って樹高が低くなるように植えられてるんですって。遠近法のお陰で奥行きが出る。遠くに見える絵画館がより崇高に映る、という効果まで考えられた演出なんだとか。
なのに外苑地区の再開発の影響で、イチョウの生育に悪影響が出ると危惧する専門家もいるそうで。相も変わらず行政って、何でそういうことばかりするのかね!? 視覚効果まで考えて木を植えた先人の、爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい。
「綿半」の看板、そして須賀神社前の階段へ
まぁここで怒っていてもしょうがない。気を取り直して移動しましょう。今度は信濃町の一つ先、JR四ツ谷駅の赤坂口前。ここは瀧の家の最寄り駅であり、通学の時に使うため頻繁に出て来た。バイト先の奥寺先輩とデートの待ち合わせをしたのもここでしたね。駅前からの風景に見覚えのある「綿半(わたはん)」の看板がばっちり映ってて、「あの角度だとメインの四ツ谷口じゃなく赤坂口だ!」と即座に分かったのも楽しい思い出です。
さぁいよいよ、最大の聖地に向かいましょうか。観てない人にはネタバレになるのでどんなシーンかは言えないけど、ファンなら絶対に訪れる場所――四谷の鎮守様、須賀神社前の階段。ここに来たら映画のあの場面が、まざまざと蘇りますな。階段下の十字路すら聖地化されているくらい。
階段を上がって、見下ろすと、こうです。
やっぱり記念写真、撮ってる人は何人もいた。外人アベックもいましたよ。最盛期には、写真を撮りたいファンが行列をなしていたらしい。今ではさすがにそこまではいかないけど、それでも訪れる人が絶えることはないみたいですね。
神社にお参りして、ふと絵馬掛けを見ると、やはり聖地に来た喜びを綴ってるものがいくつもあった。「ファンの集まりで出会った相手と結婚しました」と感謝してる絵馬までありましたよ。いやいや、おめでとうございます。これも『君の名は。』効果ですな。