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「民藝運動」。美術評論家にして思想家の柳宗悦はじめ、陶芸家の濱田庄司や河井寛次郎らが提唱した、ものすご〜くざっくり言えば、「棚の中に飾って『う〜む』なんてしたり顔で観賞する美術品だけでなく、日常の生活の中で実用品として使われるものにこそ本当の美“用の美”がある」

という大正時代からはじまった一大芸術ムーブメント、それが「民藝運動」である。いきなり堅っ苦しい文章からはじまってすみません。

というのも、島根県には、この民藝運動の影響を受けた陶芸の窯元が多く存在しているんですよ。そんな窯元を巡ってまいりました。

※河井寛次郎の「寛」の字について、正しくは最終画に「ヽ」がつきます。

美しき“出西ブルー”に魅了される

『出西窯』
『出西窯』

まずは『出西窯』。写真は、工房に併設された展示・販売場『くらしの陶・無白性館』。『出西窯』と書いて「しゅっさいがま」と読む、この窯元の特徴は、通称“出西ブルー”と呼ばれる、深い青色の陶器

「深い青色って藍色っていうんじゃないの?」

という御意見もございましょうが、藍色とも違う、紺とも群青ともまた違う、かといって青と単純に呼ぶにはなおさらおかしい、まさしく“出西ブルー”としか表現できない独特の引き込まれるような色

なにはともあれ見ていただきたい、これが“出西ブルー”
なにはともあれ見ていただきたい、これが“出西ブルー”
もちろん出西ブルー以外の陶器も多く作ってます
もちろん出西ブルー以外の陶器も多く作ってます

あ、今ここに載せる写真を選んで文章書きながらつくづく思いました。こんな写真ではなく、実際にその目で現物を見てほしい、と。やっぱり実物を見ると、その凄さが何倍にも感じられますから。

いや、島根県内から産出される粘土を半年以上寝かせた土で作られたその品々は、見るだけでなく本当は手にとってその手触りも感じた方がいいんだろうなァ〜。

『出西窯』多々納 真代表。その後に積まれているのが、半年間の寝かせられている最中の粘土
『出西窯』多々納 真代表。その後に積まれているのが、半年間の寝かせられている最中の粘土

これから登場する他の窯もそうですが、その持ち心地をリアルに味わってほしいなー。よーするに、島根に行って窯元訪ねてほしいなー!

■『出西窯(しゅっさいがま)』
[住所]島根県出雲市斐川町出西3368
[営業時間]9時半〜18時
[休み]火(祝日の場合は営業)
[HP]https://www.shussai.jp

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これぞ“用の美”と唸る素晴らしき陶器たち...
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