「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ(国連教育科学文化機関)無形文化遺産に登録されたのが2013年12月4日。以来、和食への関心は世界中でさらに高まっています。登録から10年の節目に、「和食・京料理」の文化的価値を問い直し、未来のために何が必要なのかを考えるフォーラムイベント「京都・和食の祭典2023~和食のユネスコ文化遺産登録10年を迎えるにあたって~」が3月12日、京都市のホテルグランヴィア京都で開かれます。京都を代表する料理人の一人で、登録に向けて中心的な役割を担った日本料理アカデミー理事長の村田吉弘氏らが登壇。討論などを通して和食文化への理解を深め、その魅力を発信します。
京都の老舗料亭主人、伏見の蔵元当主らがパネリストとして登壇
「京都・和食の祭典2023」は、「継承と創生~和食文化の未来を語る」がテーマ。4人のパネリストが「和食」のユネスコ無形文化遺産登録から10年の流れを振り返るとともに、和食と京料理の現状を見つめ、和食文化の継承と発展に向けて必要な視点、可能性などについて語り合います。
パネリストはいずれも伝統的な食文化に造詣が深く、次代への継承に努める方々です。
村田吉弘氏は、大正元年創業の京都の老舗料亭「菊乃井」の3代目主人。特定非営利活動法人日本料理アカデミー理事長、一般社団法人全日本・食学会理事長も務めています。「和食」のユネスコ無形文化遺産登録を進めた中心人物の一人です。
大原千鶴氏は、料理研究家。京都の料理旅館「美山荘」の次女として生まれ、現在は雑誌やテレビ出演、料理教室、エッセイ執筆、CMやドラマの料理監修など多方面で活躍しています。二男一女の母として培った家庭的で美しい料理に定評があります。
奥井隆氏は、明治4年創業の福井県の老舗昆布店「奥井海生堂」の4代目主人。全国の名だたる料理人の信頼を得る老舗昆布商として暖簾を守っています。
増田徳兵衛氏は、延宝3(1675)年創業の「月の桂」蔵元14代目当主。「月の桂」は、京都・伏見で最も古い歴史をもつ造り酒屋のひとつです。にごり酒の元祖として知られ、個性と季節感豊かに異彩を放つ酒造りが特徴です。
「京都・和食の祭典2023」は2部構成。第1部は「無形文化としての和食・京料理の価値とは」と題して、村田吉弘氏と、NHK放送研修センターエグゼクティブ・アナウンサーの野村正育氏が対談します。オープニング映像として、京都の老舗料亭「瓢亭」第14代主人の高橋英一氏がビデオメッセージを寄せる予定です。
第2部が「和食文化の継承・発展に向けて」と題したパネルディスカッション。野村アナの司会で、4人のパネリストが討論します。京都府文化観光大使を務める落語家の桂南光氏によるビデオメッセージもあります。
「京都・和食の祭典2023」開催概要
【開催日時】2023年3月12日(日)14時半~16時半(14時開場)
【会場】ホテルグランヴィア京都5階「古今の間」※JR京都駅直結
【定員】150人(先着順)※定員になり次第締め切り
【参加費】無料
【応募締切】3月3日(金)必着
【主催】日本料理文化博覧会実行委員会
構成団体:農林水産省、京都府、京都市、京都商工会議所、京都府商工会連合会、(一社)京都府食品産業協会、京都料理組合、京都府料理生活衛生同業組合、(特非)日本料理アカデミー、(公社)京都府観光連盟)
【問合せ】075-414-4837(平日8時半~17時15分)日本料理文化博覧会実行委員会事務局(京都府商工労働観光部観光室内)
「和食文化のパネル展示」概要
【内容】日本人の伝統的な食文化「和食」の魅力をパネルで解説・展示
【会期】3月5日(日)~12日(日)
【会場】京都駅ビル西口広場(JR京都駅2階西口改札前)