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香ばしく焼かれたチーズの下に芳醇なカレーが潜む焼きカレー。熱熱&香辛料による刺激で、ひと口ごとに体が温まるこの旨さは、寒い日にこそ食べたい旬の味。焼きカレーの三ツ星店、集めました!

『3丁目のカレー屋さん』 @宝町

手間を惜しまず作る 華麗な味のハーモニー

さあご覧ください。グツグツと息吹くカレーの大地にとろりと溶ける黄金のチーズを。スコップ形の愛らしいスプーンで発掘するかの如く挑めば、気分はもう探検家。これぞ美味のお宝だ。実は先代の頃はミュージックバーだったそうで、音楽さながら素材のハーモニーを奏でるカレー店になったのは2代目が継いだ17年ほど前のこと。

焼きチーズビーフカレー 1500円(昼)

『3丁目のカレー屋さん』焼きチーズビーフカレー 1500円(昼) ※夜は2000円・リーフサラダ付きで内容が若干変わる 小麦粉はほぼ使わず、とろみは野菜とバナナなどを煮込んで出す

「焼きチーズビーフカレー」欧風を基本にしながらスパイスを強めに効かせ、塩味の少ないモッツァレラチーズと焼くことで理想のバランスに仕上げているとか。カレーソースは大量の野菜と果物、和牛すね肉などを煮込み、熟成させたもので、それに作りたての新しいソースを混ぜて重層的なコクを完成させる。まろやかだがピリリと刺激的、その華麗なる味に脳内で拍手が鳴りやまない!

『3丁目のカレー屋さん』

[住所]東京都中央区京橋3-9-9 地下1階
[電話]03-3567-6767
[営業時間]11時~14時45分(14時15分LO)、18時~22時(21時15分LO)
[休日]日
[交通]都営地下鉄浅草線宝町駅A3出口から徒歩1分・銀座線京橋駅2番出口から徒歩4分

『YOGORO(よごろう)』 @原宿

ベースの味が選べる行列必至の人気店

ハッキリいって筆者に”緑の革命”が起きました。これまでどの店でも98%選ばなかったほうれん草のカレーだけど、この店の一番人気と聞いて試したら……え、うまっ。味蕾が覚醒した。パエリア用の鍋で運ばれてきたそれはクリーミーで芳醇で。世の”緑の食べ物界”で上位に入る旨さ(筆者調べ)なんでないかい?

チキン(ホウレン草) 1100円 ※チーズトッピング+100円

『YOGORO(よごろう)』チキン(ホウレン草) 1100円 ※チーズトッピング+100円 ベースの味はほうれん草とトマトから選択。ほうれん草は水を足さず濃厚に仕上げる。ご飯はターメリックライス

ギリギリの水分量に抑えたほうれん草ペーストで作る味はドキッとするほど濃厚だし、選んだ具のチキンはカレーと一緒に煮込むのではなく、注文後にソテー&フランベするのでカリカリでジューシー。既存のルールに縛られず、独自の手法を細部に施した旨さにひれ伏したのだ。一方、もうひとつのトマトベースの味はスパイス感キレキレで爽やか。くう、甲乙つけがたし!

『YOGORO(よごろう)』

[住所]東京都渋谷区神宮前2-20-10 小松ビル1階
[電話]03-3746-9914
[営業時間]11時半~15時50分LO、18時~19時50分LO ※土は昼のみ・いずれもカレーが無くなり次第終了
[休日]日・祝
[交通]地下鉄副都心線北参道駅2番出口から徒歩10分、JR山手線ほか原宿駅竹下口から徒歩18分

『カレーライス カリヒオ』 @幡ヶ谷

高温で焼き上げる奥深い旨みをハフハフ

カレー好きを唸らせる人気専門店の品書きに「焼きカレー」の文字を見つけたらテンション上がりません?看板の味もいいけれど、たまに食べたいホットなアイツ。この店にもありました。しかも自家製ハンバーグなど4種から具を選べるってうれし過ぎ。「チキン」は根強いファンがいる同店のチキンマサラカレーをベースにしたもので、「オーブンで焼くと熱が一気に入って旨みが増す」と店主の川村さん。

焼きカレー(チキン) 1200円(ミニサラダ付き)

『カレーライス カリヒオ』焼きカレー(チキン) 1200円(ミニサラダ付き) 「チキン」はチキンマサラカレーがベース。カシューナッツやバナナなどのフルーツでコクと甘みを加え、生クリームも入るミルキーなコク。ボリュームもたっぷり

程よくスパイシー&カシューナッツのコクやフルーツの自然な甘みが加わった味はリッチで風味豊か。ちなみに牛スジのダシを使う定番カレーの「全部のせ」は低温調理した角煮など人気の具が勢ぞろい。曰く「カリヒオの小宇宙」。その味の深~い調和、神秘ですわ~。

『カレーライス カリヒオ』

[住所]東京都渋谷区幡ヶ谷2-48-7
[電話]03-5371-0125
[営業時間]11時半~21時半(材料が無くなり次第終了、ウーバーイーツは11時~)
[休日]月
[交通]京王新線幡ヶ谷駅北口から徒歩4分

『usubane(ウスバネ)』 @自由が丘

名店の味を継承した焼きカレーが人気

かつて自由が丘にあった人気店「ジジセラーノ」の名物焼きカレーを受け継ぐ店があるよ、と聞いてやってきたのがここ。それは器を彩るトマト、ナス、カボチャに卵やチーズ、バナナやパイナップルも入ってトロピカル!名店の味を復活させたのが店の常連客だった薄羽さんだ。

焼きカレー 1400円

『usubane(ウスバネ)』焼きカレー 1400円(ランチは17時まで・サラダ付き、夜は単品1450円) 牛骨のダシとスパイスで作るルウはマイルドな辛さ。トマトの部分は酸味が強く、バナナの下はフルーティと食べる箇所で違う風味。混ぜれば調和した味を楽しめる。ご飯はコシヒカリ+ジャスミン米

カフェやイタリアンで経験を積んだ腕を生かし、高齢で引退する店主から味を学んで同じ場所で開業した。基本はマイルドな味だが、やや刺激を出すためホールスパイスなどを使ってアレンジしたのだそう。ルウは1日寝かせることで熟した旨みになる。さてお店はといえばカフェでもあり、バーでもあり。コーヒー豆は自家焙煎、クラフトビールは約120種。いつでも気軽に一杯でもOKとは有難い限り!

『usubane(ウスバネ)』

[住所]東京都目黒区自由が丘2-12-19 地下1階
[電話]03-6421-2353
[営業時間]11時半~23時(フード22時LO)
[休日]木
[交通]東急東横線ほか自由が丘駅正面改札口から徒歩1分

『焼きカレーの店 ストーン』 @浅草橋

お客の7割が注文する絶対的王者の看板品

名作はひょんなことから誕生するものだ。『ストーン』の場合。23年ほど前のある日、常連客の「何か変わったカレーない?」のひと声で作ってみたのがこの焼きカレー。瞬く間に行列店となった。そう、チーズとカレーの出合いは運命。熱々に盛り上がる両者の蜜月に卵の誘惑が加われば、器の中で美味の三角関係が繰り広げられる。

焼きカレー 900円(夜は1000円)

『焼きカレーの店 ストーン』 焼きカレー 900円(夜は1000円) 発端は常連の言葉を受けてカレーを焼いてみたことから。実は妻のアイディア。具は卵、ソーセージ、ブロッコリーなどが入る

えっと、何が言いたいかって?その不朽の名作は「最高で賞」ってことですよ。水はほぼ使わず、コトコト煮込んだ香味野菜の水分と牛スジのダシがたっぷり入るルウは隠し味にジンとウォッカを加えるのも特徴だ。これが絶妙な深みを演出する。いやもう何かね、老いも若きも虜にする罪な旨さ。けれど実家に帰ったかようにホッとする安定の味。大好きです。

『焼きカレーの店 ストーン』

[住所]東京都台東区浅草橋1-10-12
[電話]03-5821-3800
[営業時間]11時~14時(13時45分LO)、17時半~22時(21時45分LO)※祝は昼のみ
[休日]日
[交通]JR総武線ほか浅草橋駅東口などから徒歩1分

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おとなの週末Web編集部
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