現在のサンライズがある「荻窪」へ到着
さぁミュージアムを満喫したらバス停に戻り、いよいよ荻窪へ。青梅街道を都心方面に走り、荻窪駅前のロータリーに右折して終点、でした。
ここの線路を潜る地下道に、ガンダムのポスターが貼り出してある、とネットに書かれてた。荻窪は何度も来てるので、あの地下道だな、と見当がつく。
ところが行ってみたら、貼り出されてたのはドラえもんでした。まぁミュージアムでもそうだったけど、映画の最新作公開間近ですものね。それにここ、サンライズのみならず、バンダイナムコフィルムワークス全体の本拠地にもなってる。バンダイはドラえもんの番組スポンサーを何度も務めてるので、ガンダムから貼り替えられたのも自然な流れだったんですね。
さぁ線路のこっち側に来たら、ここに来なきゃ。あの『東池袋大勝軒』も傘下の「丸長のれん会」。その総本山『丸長』本店がここなのです。荻窪ラーメンの象徴の一つですな。
写真に撮ってから、本題に戻る。サンライズ3代目の本社はどこかぃな、と住所を地図検索したら、何と『丸長』の横に立つビルでした(笑)。これも縁、なんでしょうか?
昭和6年創業、ラーメンの街の老舗中の老舗
さぁ目的を果たしたらいよいよグルメに移りましょう。ガンダムとは何の関係もないけど、やっぱり荻窪と言えばラーメンでしょう。
青梅街道沿いの『春木屋』。常に行列の絶えない人気店として、さっきの『丸長』と並ぶ荻窪ラーメンの代表ですが、今回は違うとこに行きます。青梅街道から北へ路地をちょっと入ったところにある、『春木家本店』。何と昭和6年創業という、銀座の『萬福』(昭和4年創業)と並ぶ現存する東京最古級のラーメン店なのですよ。実は『春木屋』とは親戚筋なのだという。
中は小ぢんまりながら清潔な店内で、メニューもラーメンに限らず蕎麦や饂飩(うどん)に、酒のつまみも豊富。と、言うより元々は蕎麦屋で、そこがラーメンも供し始めたということなんでしょう。表の看板にもラーメンと並んで、せいろ蕎麦がドーンと写ってましたし、ね。
実は、ちょっと迷った。さすがにラーメンではガンダムとは関係がなさ過ぎる。サンライズにちなんで「月見そば」なんてのもアリか(まぁ日と月の違いはあるけれど)、なぁんて考えてたのだ。
ところがメニューを見てみると、「玉子とじ」はあっても「月見」はないみたい。もうこうなったらこれしかない、と「中華そば」(720円)を注文しました。そうしたら出てきたのが、これですよ。もう見るからにあっさり。魚介ダシの香りがほわ〜ん、と漂う東京醤油ラーメン。
海苔が三角に切ってあるのは何でなんでしょうねぇ(笑)。『萬福』も何故か三角に切った薄焼き卵が載ってるし。東京ラーメンの老舗って、三角にこだわりでもあるのでしょうか? まぁさっきのクリーニング屋さん同様、答えの出ない疑問ですけど。
考えてみたら『丸長』も、長野出身の蕎麦職人が始めたものだった。魚介ダシが荻窪ラーメンの特徴なのは、ルーツが蕎麦屋というところに理由があるのだ。ここもまたそう、ということ。
それに今日、最初はガンダム尽くしだったけど後半、次々と巡り会ったのはドラえもんだった。藤子不二雄センセの漫画と言えば名物キャラが、いっつもラーメン食べてる「小池さん」ですものね。ほぅら結局、テーマと食べ物がこんなところで結びついちゃったじゃないですか。
細目の麺を啜(すす)ると、深い香りのスープが絡んで口に飛び込んでくる。幸せの頂きへと導いてくれる味。ひたすら美味に没頭してる内に、最後の一滴まで飲み干してしまってました。あぁ、極楽。ご馳走様でしたっ!!
「アニメの聖地巡り」をテーマにした短期連載は、これにて終了。また新たなテーマを定めて、「東京路線バスグルメ」は帰ってきます。
それまで気長にお待ち下さい。さぁ、次のテーマは何にしようかなぁ??