清澄白河が“クラフト”の街に!ビールにジンにワインも厳選5軒

サードウェーブコーヒーで注目を集めた東京-na澄白河が、今度はお酒の街になる!3月にリリースされたクラフトジンの蒸留所を皮切りに、夏にはマイクロブルワリーも誕生。キーになる店はココ! 【ビールでジンで新たに仲間入り!】「…

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サードウェーブコーヒーで注目を集めた東京-na澄白河が、今度はお酒の街になる!3月にリリースされたクラフトジンの蒸留所を皮切りに、夏にはマイクロブルワリーも誕生。キーになる店はココ!

【ビールでジンで新たに仲間入り!】
「清澄白河を盛り上げたい!」。コロナ禍でフツフツと沸き立った思いがここに結実。クラフトジンの蒸留所と、ご縁が繋いだブルワリーの2軒がクラフトの街を活性させる!

『BEER VISTA BREWERY』初夏から醸造開始!!

飲食と醸造のスペースが隣接したブルワリー兼ビアパブとして昨年12月にオープン。醸造は初夏の開始に向けて現在着々と準備中だ。製法もスタイルも多様ゆえ、逆にマニアックになりがちなクラフトビール。そこで飲むシチュエーションを思い描くことからレシピを書くというから楽しみだ。解説に愛があふれている現在のゲストビールは国産中心のセレクト。ビールの自由さに合わせてジャンルレスな料理も驚きがあり、楽しさ満載だ。

『BEER VISTA BREWERY』シックな内観

[住所]東京都江東区常盤2-13-17 トキワハイツ1階
[電話]03-6659-6657
[営業時間]16時〜22時、日 14時〜21時
[休日]不定休
[交通]地下鉄半蔵門線ほか清澄白河駅A1出口より徒歩4分

『深川蒸留所』3月からリリース開始!

清澄白河で家庭用蒸留器も扱う名物ショップ『リカシツ』を展開している関谷幸樹さん。森下でクラフトジンに特化した『BAR NICO』を営む小林幸太さん。下町深川らしいヨコの繋がりで出会い、意気投合した「深川オリジナルのジンを作りたい」という思いがいよいよ形になってスタートした。蒸留器の設計はオリジナル。そのクラフトジン第1弾は深い香りと澄んだ味わいが特徴。工場併設のバーもオープンする予定で楽しみ!

「FUEKI」(500ml 5200円)

『深川蒸留所』3月25日発売予定の第1弾(プロトタイプ)「FUEKI」(500ml 5200円)。販売は地域のリカーショップにて
『深川蒸留所』今後は蒸留所の予約見学も予定している。蒸留器が見えるバーカウンターでの試飲はここだけの特権だ。詳細はインスタを

[住所]東京都江東区平野2-3-15 1階
[電話]なし
[交通]地下鉄半蔵門線ほか清澄白河駅A3出口から徒歩8分
※営業時間等はインスタにて

『BAR NICO』

やや急な階段を登った屋根裏部屋のような2階のバーは、深夜までの営業で地域の人たちが集う居心地のいいスペース。店主の小林さんが数年前に「ハマって」以来、年々増えたクラフトジンに特化。入れ替わり立ち替わり味わい豊かなジンが登場している。つまみにはカツオと豚のきれいなダブルダシが特徴の沖縄おでんが◎。近場の名店『焼肉静龍苑』から仕入れる牛タンは特に絶品だ。もちろん、深川蒸留所のクラフトジンもここで飲める!

『BAR NICO』やや隠れ家めいたウッディな佇まいでバータイムを楽しめる

[住所]東京都江東区高橋11-1 2階
[電話]03-3846-1211
[営業時間]19時〜翌2時
[休日]月、第4、5日
[交通]地下鉄半蔵門線ほか清澄白河駅A2出口から徒歩3分

【街に根付くブルワリー&ワイナリー】
近隣住民の憩いの場として愛されているブルワリーに、少し離れているが深川を冠した参加・体験型ワイナリー。地元に根付いている造り手も元気だ。そんなクラフトの街の“先駆者”たちをご紹介しよう。

『フォークウェイズ ブリューイング』2019年から醸造!

知らないと見逃してしまいそうな住宅街の一角。そこで2019年からブルワリー&パブを続ける店主の古沢さんに妙な力みはない。醸造するビールのスタイルも「飲み疲れたり、飽きたりせず、何杯でも飲めるようなビール」。確かにどのビールもしっかり個性を感じさせながらスムーズに飲める。味わいがクリアで気持ちいいのだ。「街の人のコミュニケーションスペースの役割もできたらいいなあ」と言うように、街の仲間に愛される場所になっている。

『フォークウェイズ ブリューイング』ビア樽がオープンの目印

[住所]東京都江東区平野3-6-3
[電話]なし
[営業時間]17時〜22時 ※土は15時〜、日15時〜21時
[休日]月・火
[交通]地下鉄半蔵門線ほか清澄白河駅A3出口から徒歩7分

『深川ワイナリー 東京』2016年から醸造!!

2016年に都市型ワイナリーとして誕生したこちらが標榜するのは“コト創りのワイナリー”。気軽に訪れてワインの醸造工程を見学できたり、醸造体験やブドウの収穫ツアーを行ったり。はたまた新郎新婦が引き出物として贈るワインの醸造を共同体験したり……の参加・体験型。醸造は日本全国からこだわりのブドウを集め、醸造歴20年以上の上野浩輔さんを中心に、ナチュラルな造りを大切に手がけられる。ワイナリーでの試飲も楽しみ。

『深川ワイナリー 東京』無休でいつでもウェルカム

[住所]東京都江東区古石場1-4-10 高畠ビル1階
[電話]03-5809-8058
[営業時間]12時〜18時
[休日]無休
[交通]地下鉄東西線ほか門前仲町駅4番出口から徒歩6分

ヨコ繋がりと街のグルーヴがクラフトを生む!?

その噂はわりと前から聞いていた。清澄白河でオリジナルのクラフトジンを造る新しい蒸留所――深川蒸留所――の誕生計画が着々と進行しているという話。その成り立ちがそもそも清澄白河らしい。清澄白河で名物ショップ『リカシツ』や『理科室蒸留所』を展開する関谷さんと、『BAR NICO』の小林さん。

『BAR NICO』トンプソンブラザーズのオンザロック 1100円、エンジンオーガニックジンのジンソニック 1000円

『BAR NICO』(左)トンプソンブラザーズのオンザロック 1100円、(右)エンジンオーガニックジンのジンソニック 1000円 ユニークなデザインのエンジンはイタリアのピエモンテ産で、華やかで伸びやかな味わい。ウイスキー業界で有名な兄弟が作る左のジンにはモルトっぽさやフルーティさが感じられる

設立人ふたりの出会いは数年前から始まった街のイベント(コウトークや深川ヒトトナリ)。お互いを紹介し、街を盛り上げていこうとするものだ。下町らしさもあるのか、この街のあちこちで話を聞いていると、どうもヨコの繋がりが深い。街が好きだし、みんなで育てていこうというグルーヴがある。蒸留所の計画もそんな中から生まれ、見守られてきたとは言えないか。

さらに造るのはクラフトジンだ。クラフトジンのキーはボタニカル。どのようなボタニカルを選んで“深川らしさ”を表現するか。自然と焦点はそこに向かうのだ。新たに出店した『BEER VISTA BREWERY』の古里さんは街に開放感を感じている。「お客様には近所の方も多いですし、新旧入り交じる中で店同士の風通しもいい。空が広いのも気に入っています」。自由なインスピレーションを生かせるクラフトビールというアイテムもどうやら街に合っている。

『BEER VISTA BREWERY』ブランニューポーター/忽布古丹醸造 ハーフ 800円、フリースタイル サンドボックスVol.3/West Coast Brewing ハーフ950円、リパブリュー本生/RePuBrew パイント1300円

『BEER VISTA BREWERY』(左から)ブランニューポーター/忽布古丹醸造 ハーフ 800円、フリースタイル サンドボックスVol.3/West Coast Brewing ハーフ950円、リパブリュー本生/RePuBrew パイント1300円 味わいも製法も多彩なビールが揃い、好みに応じておすすめや解説をしてくれる

新たな動きだけではない。このエリアには以前から小さなブルワリーや都市型ワイナリーもあり、それが街の一部でもある。「昔からの酒場も、ナチュラルワインもクラフトビールも日本酒もあって。互いの店を行き来したり、この街は回遊性が高いんです」とは『フォークウェイズ ブリューイング』の古沢さん。刺激を与え合いながらも自由な雰囲気。それがいい。

『フォークウェイズ ブリューイング』070IPA パイント1200円、069Bitter パイント1100円、064Blueberry Sour Ale グラス950円

『フォークウェイズ ブリューイング』(左から)070IPA パイント1200円、069Bitter パイント1100円、064Blueberry Sour Ale グラス950円 定番的IPAはホップが華やかに香り爽やか。モルト感のある#069や、フルーティな酸がある#064も重過ぎずクリア

みんなに開かれて、地域との交流を大切にしていることでは『深川ワイナリー』も同じだ。目指すは「みんなで造る」醸造所。門前仲町のビルの屋上ではブドウ栽培をしていたり、地元東京海洋大学とともに海中にワインを沈める実験をしているのも興味深い。クラフトならではの“この街らしい個性”。形は違えどそれぞれにそれを追っかけている。清澄白河からますます目が離せそうもない。

『深川ワイナリー 東京』山形県産デラウェア 白2022 2640円、山形県産ナイアガラ スパークリング2022 2640円

『深川ワイナリー 東京』(左)山形県産デラウェア 白2022 2640円、(右)山形県産ナイアガラ スパークリング2022 2640円 いずれも酸化防止剤無添加で無ろ過。にごりも特徴。みずみずしい香りや旨みがしっかり感じられる

撮影/高井潤(BEER VISTA BREWERY、深川ワイナリー)、小島昇(BAR NICO、深川蒸留所、フォークウェイズ ブリューイング)、取材/池田一郎

※2023年4月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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