おかわりのフライトで高度数をチョイスし、ベロベロに……
「Brugge」、ヴァイツェン酵母を使ったベルジャンIPA。まろやかな味わいながら、甘みがあってちゃんと苦みもある。飲みやすいのにアルコール度数8.8%。危険だ。
「サワータイムブルース」、自分の中でリバブリューは、あまりサワーを作っていない印象があったので「これは珍しい!」とセレクト。乳酸菌由来のやさしい酸味がクセになる。リストの説明に「白ブドウのような味わい」と記載があり、確かに! と膝を打つ。
「MemoryCrusher」、トリプルIPAとあってアルコール度数は本日最高の12%! 自分で自分を潰しにかかってるとしか思えないセレクトである。ファーストインパクトは白ブドウ。そして、シトラス。なんだろう、いい意味でビールらしくないというか、ジンを思わせる味だった。
「Black Ruthenium 44」に関しては、メモが残っていない。このあたりで自分の酔いの限界を感じる。リストの説明書きによると、オール麦を使ったスタウト。一般的なそれより口当たりがなめらかだったように思う。すまん!
さすがは「ないものを造る」をコンセプトにビールを作るブルワリー。どれもオリジナリティを感じる唯一無二感がすごかった。
ちなみに、こちらはメニュー表に「おすすめペアリングフード」があって、料理名が記載されている。ホントはこれに合わせたかったところだが、2軒目とあって少しお腹が膨れているし、しかもひとり。限界がある。
そんな中食べた2品がいずれもガッツリ系。今考えるとよく食べたなと思う。
まずは「ラムメンチ」。手のひらサイズの大きなメンチはラムの旨みがギュッと凝縮。こちらは最後に書いた「Black Ruthenium 44」と合うというのだが、いかんせん記憶が薄く……合ってたと思う。あぁ、ポカした。正直、すまん!
もう一品は、「深海魚のフィッシュアンドチップス」。やはりご当地感のあるものを食べたい、と意を決していただいた。沼津港は深海魚がよく水揚げされること、水族館もあるほど深海魚にゆかりのある街なのだ。
白身魚よりも少し甘みがあるように感じた。にしても、店を出るときはベロベロ。ひとりで結構酔っ払ってしまった……。と、会計時に冷蔵ケースに目をやると、あるものを見つけてしまう。「Natural Roots Studio」。それは、確かこのとき、リリースされたばかりだった新シリーズ。
2種類あり、1本なら飲めるかと「JAM Dankness」というビールを購入。ホテルに戻りプシュっと開けて飲んだ。が、前述の通り、もうベロベロ。おいしいという記憶だけが残って夢の中へいざなわれた。後日、同じビールを発見したので再飲した。
グラスに注ぐやいなや、フルーティな香りが広がる。飲むと小麦の柔らかさがありながらジューシーな味わい。暑いときに冷やしてグビグビ飲むのに最適だ。クラフトビールって重いよね? という方にこそすすめたいドリンカブルな一本だった。
■『駅前ビール工場 リパブリュー沼津』
静岡県沼津市大手町2-1-1 ポルト沼津 地下1階
こうして、翌日静岡市内の茶園取材へと向かったのだった。その情報について、詳しくは現在発売中の『おとなの週末』2023年5月号の和紅茶特集をご覧いただくとして。ここで終わりかと思いきや、まだあるのです。