銀座と高松、福岡の三越も周年をお祝い
2020年に開店90周年を迎えていたのが「銀座三越」。1年間を通して実施される創業祭だが、大創業祭ではシーズンごとに全4回行われる予定だ。今年2023年3月に地下3階の食料品フロアをリフレッシュオープンした同店では、2023年5月9日(火)まで大創業祭の第1弾を開催。この期間だけの限定企画や過去の人気アイテムを復刻する。
銀座三越の大創業祭・第1弾に登場するアイテムからバイヤーおすすめの3つをご紹介。
まずは現代フランス菓子の基礎を築いたといわれる『ルノートル』。ブランドの代名詞と言えるケーキ「シュッス」より、日本では銀座三越のみで販売していたシトロン味が復刻する。
「ルノートルシュッス・シトロン」(810円)は、濃厚なレアチーズムースと爽やかなレモンクリーム、香ばしいサブレなど6層で構成。香り高いだけでなく、さまざまな食感も楽しめる。
続いては、『フレデリック・カッセル』。「パルミエ ショコラ フレーズ」(1080円・300点限定)は、過去に好評だった大きなサイズを販売。甘酸っぱいイチゴのフレーバーとザクザクの食感の融合が見事だ。
そして、40年前銀座三越に1号店を出店した『ジョアン』からは、ピスタチオのコクとクランベリーの酸味が混ざり合う華やかなブリオッシュ「ピスターシュ」(422円)がお目見え。
いずれも行列必至の人気商品となるだろう。
「高松三越」では、当地では知らない人がいないという地元の名店から、今回のために特別に企画された和と洋のスイーツが目玉商品として登場する。
『名物かまど』の「紅白大福」(木箱入り、6個・1080円。限定50点)は、紅はなめらかな黄身餡、白はこし餡と厳選素材を使用している。
記憶に鮮烈に残る香りと風味豊かな味わいで人気のスイーツ店『サンファソン』は、「ケークフレーズ」(長さ約22cm・2376円。限定60点)を開発。ドライストロベリーを混ぜ込み、イチゴのチョコでコーティングしたパウンドケーキだ。味や香りの良さだけでなく、目でも楽しめるのがうれしい。
また、「さぬきオリーブ酵母」を使用した『綾菊』の微発泡タイプの日本酒「SANUKI OLIVE SPARKLING SAKE」(360ml・1650円。限定120本)も用意。瓶内2次発酵による繊細な泡となめらかな口当たりが特徴な贅沢な一本だ。
最後に、日本有数のお茶どころである八女市を擁する「福岡三越」で展開されている、グループ唯一の取り組みから一品をご紹介しよう。
八女茶は周瑞禅師が1423年に明から持ち帰った茶の種より栽培・製法が始まったとされている。今年2023年で600年を迎えた、地域の名産品だ。
この八女茶をプロの指導のもと、福岡三越の社員たちが栽培した新茶をいただける。それが老舗製茶店『こが茶』より5月中旬から販売予定の「岩田屋三越ファーム悠久一服」(75g・1620円)。
農作物の育成や収穫、販売までを通して従業員が主体的に地域の現状や社会課題を知ることを目的とした「岩田屋三越ファーム」プロジェクトを実施している同店。この三越創業350周年、八女茶栽培600年を見越して、5年前に茶木を植えており、今年初めての茶摘みとなるのだそう。
ここまで見てきたように、地元と密な関係性を構築してきた三越ならではのラインナップが揃っている。
本記事で紹介したもの以外に各店舗で独自のポップアップショップや特別展なども行われるので、お近くの店舗の情報をよくチェックしておこう。
取材・撮影/市村幸妙