日本で生活する者ならば!老若男女を問うことなく、旅で家庭で遠足で、そしてもちろんコンビニで、誰もが食べた国民食を超えたところの国民食!そんなおにぎりの人に話したくなるイイ話!!
皆さんはいくつ知っていますか?
おにぎりで有名な話といえば!「日本初の駅弁はおにぎりだった」というもの。明治18年7月16日。おにぎり2個に沢庵を添えた物が、宇都宮駅にて5銭で販売開始。それが日本の駅弁発祥と言われている。と思ってたら、梅田駅説、神戸駅説など、最近は諸説が続々登場してて、いや~おむすびって諸説だらけ!ちなみに、今の一文、その前まで『おにぎり』って書いていたのを、『おむすび』に変えて書いたんですが、気付かなかったでしょ?
そうなんです。おにぎりとおむすび。何気なく使ってるけど、このふたつの呼び方には違いはあるのか?まずは語源なんですが、おにぎりには『鬼を切る』が語源で魔よけの意味がある。おむすびは、稲に宿るといわれている神様『神産巣日神(カミムスヒノカミ)』が語源。な~んていうもっともらしい話もありますが、これも諸説っぽい。だって、おにぎりはお米を『手でにぎって作る』、おむすびはお米を『手をむすんで作る』という、調理動作を単純に名称にしたって考えるのが自然じゃないですか?
また、おにぎりは関東の呼び方。おむすびは関西という説もあるが、関西でもおにぎりと呼ぶ人の方が多いだの、関東では両方の呼び方混在だの、これまた諸説が大渋滞!!話はそれますが、おにぎりに使われる海苔に関しては関東と関西では決定的な違いがあって、関東では普通の焼海苔。関西は味付け海苔が人気で、コンビニのおにぎり(と言いますかおむすび)も、それに準じた商品構成になっている。
話は戻って、おにぎりとおむすびの呼び方。結論としては、単に家庭環境や、使う人の性格や気分での言い方の違いに過ぎないようだ。父親の呼び方でも、人により「お父さん」「お父ちゃん」「お父様」「ダディ」と、色々あるのと同じってことです。ただ!ドラマ『裸の大将』で、芦屋雁之助演じる山下清画伯は「おむすび」、塚地武雅が演じた山下画伯は「おにぎり」と呼んでまして、これこそが、おにぎりとおむすびの最大の違いかもしれない。
ちなみに実在した山下画伯は、すき焼きや天ぷらが好きだったそうです。でももし、ドラマの山下画伯のようなおにぎり好きが日本中を放浪したとしても、行く先々でおにぎりを作ってもらう必要のない物がある。常温で5年保存でき、加熱も加湯もせず、開けたらそのまま食べられる備蓄用非常食『エメラス醤油味おにぎり』だ。
薄口出汁醤油味のまさにおにぎり!ドラマでこれを持って放浪したら、まぁ~ドラマにはならない!「にぎり飯」という呼び方もある。おにぎりやおむすびと違い、「飯」という米を意味する単語が入っている。おにぎり、おむすびには、その米の代わり「お(御)」という尊敬を意味する接頭語が入る。これは日本人がお米に対して畏敬の念を抱いている現れだろうなァ。ま、これも新進の諸説です。
イラスト・文/カーツさとう
※2023年7月号発売時点の情報です。
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