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審査後、渡辺シェフ、関口先生を直撃!

試食を終え、渡辺シェフ、関口先生に感想を伺いました。

「調理法に個性を感じ、シェフのみなさんの思いが伝わってきた」とは、渡辺シェフ。

「おいしいのは当たり前。着地点の精度を上げるか、気配りがどれだけできるかを意識するといいでしょう。例えば、温かいものは温かく。審査員をお客様と思って愛情を込められるか、家族のように接するくらいの気持ちで取り組んでほしいです」

厳しい意見に聞こえるかもしれませんが、来年「CHEF1-グランプリ」の出場を考えている人には参考になるでしょう。

「私も過去にコンクールに出て、反省したことがありますが、やりすぎていいことはない。派手に見えてこれだけなんだ、というのがいい」と言う言葉に私も納得。

というのも、地元の食材を使いたい、独創的なものを作りたいからあの調味料を使いたいなど、そういった考えのもとできた料理は、ゴテゴテとしたものになる確率が高いです。確かに見た目はインパクトがあります。しかし、食べると素材がケンカしていたり、ひとつの味が強く出過ぎたり……足し算で考えているシェフが多かったかなと思います。

『ナベノ-イズム』のエグゼクティブシェフCEO・渡辺雄一郎さん
『ナベノ-イズム』のエグゼクティブシェフCEO・渡辺雄一郎さん

これには関口先生も「要素を詰め込みすぎる人が多かった」と口を揃える。「その中で立岩さんは、ネギ一本で勝負していて潔かった!」と賛辞を送っていました。

一昨年に予選の審査をして以来2回目の審査だったという関口先生。以前よりも、ジャンルやレパートリーだけでなく、韓国や台湾人のシェフもいて、雰囲気が変わったと言います。そして、テーマに対する考え方にも言及されました。

「服部栄養専門学校」から西洋料理主席教授・関口智幸さん
「服部栄養専門学校」から西洋料理主席教授・関口智幸さん

「フェス飯をテーマに考えた人、そうでなかった人に差が出ましたね。その点で、立岩さんはゴールを考えて作っていたのではないでしょうか。小島さんは見た目がゴテゴテしていて最初はいい印象を持たなかったですが、紙を引っ張ってくださいと、その通りにやって食べてみたら、まぁおいしい。これもやはりゴールが見えているからこそでしょう」

小島シェフの「千葉の大地を頂く巻きケバブ」。紙を引っ張るとブーケのようになり、食べやすいワンハンドフードになった
小島シェフの「千葉の大地を頂く巻きケバブ」。紙を引っ張るとブーケのようになり、食べやすいワンハンドフードになった

この日に向けて、これまでの経験と技術を持って勝負に挑んだシェフの思いに応えるべく、審査員も本気で食べた結果、どのシェフが3回戦へ駒を進めたのか!?

その結果並びに、関東・甲信越エリア予選の模様は「TVer」でご覧いただけます。僕のコメントも見られますよ。とまあ、それは置いといて、非常に熱い戦いが繰り広げられています。ぜひご覧ください。

取材/編集部えびす 撮影/小島 昇

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編集部えびす
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