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家族で力を合わせ、あるいは仕入れに力を入れ、月に1~2度は通えそうな価格で楽しませてくれるのが町の寿司店。本当に嬉しい存在です。ここでは新しく発見したお店に過去の秀逸店を合わせて紹介します。

気負わず通える風情と値段。老舗の江戸前仕事に唸る『蛇の目鮨』@成城学園前

成城と言えば高級住宅地。そんな場所で暖簾を出す寿司屋はさぞかし……と身構えつつ入ってみれば、いい意味で肩透かしを食らった。店内はカウンター席に小上がりのある昭和の町寿司そのまんまの風情。夜でも握りもチラシも1650円~と庶民派だ。

にぎり鮨(特上) 3300円

『蛇の目鮨』にぎり鮨(特上) 3300円 昆布水で天日干しの米を炊き米酢と合わせたシャリは旨みがありネタを支える。大トロ、ボタン海老など。巻物は鉄火と山芋巻き

豊洲と川崎の両方の市場で目利きしてくるネタの良さもさることながら、店で炊くカンピョウに、香りを残しつつふっくら煮た穴子、チラシのご飯の上で彩りを添えるおぼろまでもと、細やかな江戸前仕事の積み重ねが56年間、看板を支えてきたのは間違いない。さらに二人三脚で切り盛りする、純一さんとお母さんのやりとりも“味”で、飾らない親子の会話に加われば、自分が一見だったことも忘れてしまう。

『蛇の目鮨』

[住所]東京都世田谷区成城5-13-25
[電話]03-3482-0968
[営業時間]11時半~14時、17時~21時
[休日]水
[交通]小田急線成城学園前駅西口から徒歩4分

つまみも寿司も大満足のコスパ最高コース『おすし磯部』@代々木八幡

外から覗いでみれば、カウンターでひとり酒盃を傾けている人にも、賑やかにテーブルを囲む人にも、お客の中には女性の姿が目立つ。それは味もコスパも雰囲気も、欲張りを全て叶えてくれる店だから。品書きは明朗会計で1貫110円~。豊洲の他に、長崎の漁師から届くちょっと珍しい魚種を見つけるのも楽しみだ。

大将のお任せコース 5940円(寿司10貫)

『おすし磯部』大将のお任せコース 5940円(寿司10貫) この日はカマスの炙り、秋鮭、ツブ貝やハタなど

加えてつまみ、なのである。和食の経験もある店主が作る一品料理は気が利いていて、日本酒と合わせれば握りに行く前からえびす顔。初めてなら「大将のお任せコース」(前日までに要予約)に身をゆだねてしまおう。前菜、揚げ物、刺身に焼き物、さらに美しい姿の寿司10貫もついてこの値段は、コスパに厳しい客もきっと満足する。

『おすし磯部』

[住所]東京都渋谷区元代々木町2-11
[電話]03-6885-7515
[営業時間]17時~23時(22時LO)
[休日]月(祝は営業し翌火・水休)
[交通]小田急線代々木八幡駅北口から徒歩1分

変わるものと変わらぬもの、生まれ変わった老舗の味『鮨すえひろ』 @永福町

前身は店主・名和さんの父が立ち上げ、50年以上この町で愛された「末廣鮨」。ちょうど1年前、装いも新たに「鮨すえひろ」として第2章のスタートを切った。リニューアルに合わせつまみも拡大。寿司屋ならではの新鮮な身を揚げた鯵フライはふわっふわ、大トロを串打ちしたねぎま焼きは炙るとさらに香りも旨みも膨らんでくる。そして、いざ握りへ。

特選にぎり 3960円

『鮨すえひろ』特選にぎり 3960円 大きめに切りつけたネタでシャリを包むように握る。存在感あるシャリの味わいとのバランスも見事。大トロと赤身、シマアジ、白イカなど質の高いネタ9貫と玉子焼き。お椀も付く

冷蔵庫から取り出したケースに並ぶのは、丁寧な仕込みを終えたピカピカのネタたち。昔から仲卸で働く人と人との繋がりを大事にしてきたという名和さんの言葉が腑に落ちるような鮮度と質だ。先代から引き継いだ酸味も甘みもまろやかに立たせたシャリが、かつての「末廣鮨」の味を今に伝えている。

『鮨すえひろ』

[住所]東京都杉並区永福1-44-8
[電話]090-4117-2138
[営業時間]11時半~14時(土・日・祝のみ)、夜は2部制・17時~19時半LO、20時~22時LO
[休日]水
[交通]京王井の頭線永福町駅北口から徒歩2分

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おとなの週末Web編集部
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