暗記の王道は「繰り返す」
まず大事なのは、「覚えよう!」という自発的な強い意識をもって、集中して取り組むことです。ただ漫然と取り組んでいたのでは、それほどの効果は望めません。「やっているのになかなか頭に入らない」という状態は、意識が弱いか、集中力を欠いていることが大半です。
また、せっかく覚えても、それを定着させなければ意味がありません。
記憶を定着させる王道は、「繰り返す」ことです。その際に、声に出したり書いたりしながら覚えると効果的です。ある程度期間を置いて、覚えているかどうかをチェックし、忘れていたら覚えなおすことも大事です。
ここまではインプットの話ですが、アウトプットすることで、インプットが確かかどうかをチェックし、さらに記憶を強化することが出来ます。友達と問題を出し合ったり、覚えたことを誰かに話す(教える)のが効果があります。楽しみながら記憶を強化することが出来ます。
暗記に関する誤解を取り払う
「覚えることは少なければ少ないほど覚えやすい」というのはよくある誤解です。学生時代の私がそうでした。しかしそれは正しいとは言えません。覚えることを減らせば減らすほど単独の知識となってしまい、相互の関連が薄くなっていきます。そうすると逆に覚えにくくなるし、いろいろな問題に対応できない、あまり使えない知識となってしまう恐れもあります。
前述の暗記法のいずれにも共通するのは、「関連付け」です。何かと関連付ける方が覚えやすくなり、より強固な記憶となります。何かを覚えたら、それと関連するものを同時に覚えていくことです。関連付けて覚えれば覚えるほど、覚えやすくなります。そうするといつの間にか多くの使える知識が蓄えられていくはずです。
受験の下準備…免疫力を高める食材3選
受験の勝負は、当日だけでなく、すでに始まっています。アスリートと同じように、当日どれだけ結果を出せるかは、勉強面だけでなく、コンディションの調整や事前の準備をどれだけして本番に臨むかによっても違ってきます。そしてそれは受験生本人の力だけではなく、親御さんのサポートも大きく影響します。
前回は感染症予防として、手洗い・うがい・マスクや、体を温めるなどの対策について述べましたが、免疫力を高めるために食事も大事です。個人の体質や体調にもよるので、何を食べたらよいかは一概には言えませんが、世間一般で認知されたもので、私自身が効果的だと実感した食材をいくつか挙げたいと思います。
・生姜(ショウガ)
ジンゲロールという成分に殺菌作用があり、血行を促進して体を温める働きがあります。さまざまな料理に使える便利な食材です。意識してショウガを使う料理を食べるようにすると良いでしょう。
・ニンジン
カロテンに強い抗酸化作用があります。また、粘膜を保全し、病原体が体内に侵入するのを防ぐ効果もあります。ショウガと一緒にスープにするのがおススメです。作り方は簡単。ニンジンとショウガを2mmぐらいの千切りにして、鍋で煮ます。味付けは塩・胡椒やウェイパー、コンソメなど、お好みで調整してください。シメジや溶き玉子などを加える人もいます。
・リンゴ
「リンゴが赤くなると医者が青くなる」という言葉があるように、一日一個のリンゴを食べると、健康でいられると言われます。リンゴポリフェノールには、免疫細胞を活性化させる効果があるそうです。そのまま食べても美味しいですが、酢の物に擦ったリンゴを砂糖代わりに入れてもおいしく食べられます。
圓岡太治(まるおか・たいじ)
三井能力開発研究所代表取締役。鹿児島県生まれ。小学5年の夏休みに塾に入り、周囲に流される形で中学受験。「今が一番脳が発達する時期だから、今のうちに勉強しておけよ!」という先生の言葉に踊らされ、毎晩夜中の2時、3時まで猛勉強。視力が1.5から0.8に急低下するのに反比例して成績は上昇。私立中高一貫校のラ・サール学園に入学、東京大学理科I類に現役合格。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。大学在学中にアルバイト先の塾長が、成績不振の生徒たちの成績を驚異的に伸ばし、医学部や東大などの難関校に合格させるのを目の当たりにし、将来教育事業を行うことを志す。大学院修了後、シンクタンク勤務を経て独立。個別指導塾を設立し、小中高生の学習指導を開始。落ちこぼれから難関校受験生まで、指導歴20年以上。「どこよりも結果を出す」をモットーに、成績不振の生徒の成績を短期間で上げることに情熱を燃やし、学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて難関大学に現役合格した実話「ビリギャル」並みの成果を連発。小中高生を勉強の苦しみから解放すべく、従来にない切り口での学習法教授に奮闘中。