ロータリーエンジンが復活
初代RX-7はその後の排ガス規制にも適合させ、ターボを追加するなど進化を遂げて、1985年まで販売された。その次の2代目RX-7は1985~1992年、3代目は1991~2003年と3世代にわたりクルマ好きを魅了してきた。
ロータリーエンジン搭載車でいえば、歴代RX-7以外では、カペラ、コスモ、ルーチェ、唯一の3ローターのユーノスコスモ、RX-8があるが、RX-8が2013年に販売終了となってその系譜は途絶えてしまった。
そんななか、2023年にロータリーエンジンが高らかに復活!! SUVのMX-30 R-EVの発電用エンジンとして1ローターエンジンが高らかに復活したのだ。駆動用ではないが、そのスムーズさはロータリーならではと絶賛されている。
さらには2023年のジャパンモビリティショー(東京江東区有明)では、マツダは2ローターのRotary-EVシステムを搭載するコンパクトスポーツカーのICONIC SPを世界初公開し、ロータリーの今後の可能性について示唆した。
マツダの矜持でもあるロータリーが今後も期待できそうで個人的にはうれしい。
【初代サバンナRX-7 Limited主要諸元】
全長4285×全幅1675×全高1250mm
ホイールベース:2420mm
車重:1005kg
エンジン:573cc×2、直列2ローター
最高出力/最大トルク:130ps/16.5kg
価格:169万円(5AT)
【豆知識】
2023年10月に開催されたジャパンモビリティショーで、マツダはICONIC SPを世界初公開。エクステリアデザインは新しさとクラシカルなムードが同居している。ポイントはリトラクタブルヘッドライトを採用している点で、今後マツダ車に搭載されて登場する可能性は高い。パワーユニットはマツダがRotary-EVと命名した ロータリーエンジンでモーター駆動用のバッテリーを発電するタイプとなっているが、市販されているMX-30 R-EVが1ローターなのに対しICONIC SPは2ローターでよりパワフルなモデルに仕上げられている。マツダは市販については言及していないが、RX-7の復活モデルとして期待のかかる一台だ。
市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。
写真/MAZDA