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三菱ディグニティと日産フーガ

天皇家や各宮家には、ご公務や日常生活へ対応するため、宮内庁はその使途に応じて種々のクルマを専用車として配置している。

佳子さまの場合、ご公務では秋篠宮ご夫妻が主に使用されている同家に配置される三菱ディグニティ(平成12年式)を、通勤等では佳子さま用に配置される日産フーガをご使用になられている。小室眞子さんが御降嫁されるまでは、姉妹各々にクルマが用意されていたが、お揃いの車種にするなど、その仲睦まじさを垣間見ることもできた。なお、遠方でのご公務の場合には、訪れた道府県の知事専用車を使用するのが例になっている。海外でのご公務では、その国の政府が用意または斡旋したクルマに乗られている。

ご結婚により皇籍離脱した”小室眞子さん”を見送る秋篠宮ご夫妻と佳子さま。このように宮邸から嫁ぎ先への旅立ちに際しては、天皇陛下から菊の御紋章が取り付けられた”リムジン御料車”が差し回されるのが例であるが、眞子さんの場合、公務で使用していた”佳子さまとお揃い”の宮内庁公用車(日産フーガ)であった=2021年10月26日、秋篠宮御仮寓所御車寄

庶民的なファッション

2023年のペルーご訪問に続き、去る5月に訪れたギリシャご訪問で注目を浴びたのは、庶民的な通販ブランドをお召しになったことだ。ペルーでは「ヘムフレアフーディブルゾン(推定価格3832円)」を、ギリシャでは「2WAYパフハーフスリーブニット(推定価格2990円)」のほか、日ごろから愛用されていると言われるブランドの「レースワンピース(推定価格2万7500円)」だったのではないかと、同年代の女性を中心にネット上ではにぎわいを見せた。

では、どのようにして購入されたのか。確かに通販サイトからのオーダーであれば、ひと目を気にせずに買い物はできる。が、住所や購入者の特定に至ることは避けるはずだ。宮邸には、私的使用人といって宮内庁の職員とは別に、宮家独自で雇用された“お手伝いさん”の存在がある。その中には若き女性もいるという。そうした私的使用人にお願いして、購入したと考えるのが自然であろう。

学習院中等科3年生のときの佳子さま。この頃から既にファッションセンスには定評があった。写真は、当時の天皇ご一家がお揃いで「こどもの国(横浜市)」を訪れた際に、ミニSL(遊戯鉄道)へ御乗車になられた時のもの=2009年12月19日

次回「佳子さまの日常(2)」では、ご結婚感や女性宮家問題といった話題に触れます。

文・写真/工藤直通

くどう・なおみち。日本地方新聞協会皇室担当写真記者。1970年、東京都生まれ。10歳から始めた鉄道写真をきっかけに、中学生の頃より特別列車(お召列車)の撮影を通じて皇室に関心をもつようになる。高校在学中から出版業に携わり、以降、乗り物を通じた皇室取材を重ねる。著書に「天皇陛下と皇族方と乗り物と」(講談社ビーシー/講談社)、「天皇陛下と鉄道」(交通新聞社)など。

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