この40年で品質はアップ
ノルウェーから日本へ、サーモンが紹介されたのは1980年代から。海洋養殖され食用として安全基準を満たしたサーモンは生食もOKだ。最初から受け入れられたわけではないが、この40年で品質はアップしている。冷たく澄んだ海中を自由に動き回れる生育環境。清潔で高品質な餌。伝統的な知見と科学的なアプローチ…。
「ノルウェーの中でもより北の、北極圏海域で通常より2割増しの時間をかけて成長し、脂がのりながら身質がしまっています。それが水揚げから48時間で生のまま氷詰めで成田に届くんです」とは、同社経営戦略室の下公祐ニさんの話だ。それも生産者、輸入商社、荷受会社との連携があってこそだという。
豊洲市場でサーモンを扱う水産仲卸『山治』の山崎康弘社長にも話を聞いた。「実際に食べ比べて、色味が良くて、甘みが強くて、餌臭さのないものがいいサーモン。餌に天然資料を使い、出荷前にエビを食べさすとか、技術革新も年々進んでいます。私たち魚河岸の人間も変わっていかないとね」
『おとなの週末』2023年11月号より
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