駅舎が民宿!全国でも珍しい「駅の宿 ひらふ」
現在、比羅夫駅は駅舎をそのまま民宿にしている、全国でもめずらしい駅です。
「駅の宿 ひらふ」と呼ばれていますが、オーナーは2代目の南谷吉俊さんです。旅行で比羅夫駅の宿を訪れた時、初代オーナーさんと意気投合して宿を受け継ぎ、2代目となられたそうです。以前はスキー客、現在は鉄道ファンで、毎日、満員となるこの「駅の宿 ひらふ」を、ご夫婦で守ってくださっています。
部屋は、駅舎2階ホーム側の「トワイライト」と、駅舎2階駅前側の「北斗星」、ホーム上にあるログステージ・スール2階の「カシオペア」。すべてに、本州と北海道を結ぶ寝台特急列車の名前がつけられています。
この3部屋のみで、定員は一部屋2名まで。私が泊まったこの日、私の他には、福井県から来た大学生が1人、京都から来た2人の女性の計4名が宿泊客でした。
私は「トワイライト」に泊まりましたが、駅舎2階で窓の外はホームと線路です。じっと、一人で、窓の外の景色を見ていると、不思議に心が落ち着きました。同時に、列車を駅舎の2階から見る事が出来る事に、とても、わくわくしました。早く来ないかなと、何だか童心に戻りました。
17時過ぎ、うす暗くなってきた頃、ホーム上に4人で立ち、比羅夫駅を通過する気動車の臨時特急「ニセコ」号を見送りました。旗を振っていると、ニセコ号の運転手さんが汽笛を鳴らして応えてくれたのは嬉しかったです。
<第2回に続く>
文・写真/山口博(青山一丁目カイロプラクティック院院長)
昭和31年生まれ。早稲田大学卒業後、社会人を経て昭和62年からカイロプラクティックを始める。学生時代から鉄道が趣味で、今も鉄道の旅を続ける。メディア出演多数。放送大学「負けない体を作る姿勢学」講師 、(一社)日本姿勢教育協会理事、元早稲田大学オープンカレッジ講師。「青山一丁目カイロプラクティック院」(https://aoyama1.jp)は完全予約制(info@aoyama1.jp)。