旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■毛だらけです
正解:毛ガニ
難易度:★★★☆☆
身もみそも濃厚!
毛ガニは、エビ目カニ下目クリガニ科の一種。大栗蟹(オオクリガニ)と呼ばれることもあります。
ズワイガニやタラバガニなどと比べると脚が短く、ずんぐりとしていて、全体が短い剛毛で覆われているのが見た目の特徴です。
甲羅の形はメスとオスで異なり、メスは円形に近い形、オスは縦長の楕円形をしています。
旬の時期は産地や時期によって異なりますが、水揚げ量全国一を誇る北海道では1年を通して水揚げされています。
三陸沖で水揚げされるものも有名で、こちらは12~4月が最盛期となります。ほかにも、ロシア産のものが多く出回っています。
実は、資源確保の観点から、漁獲が許されているのは、甲羅の長さが8cmを超えるオスのみ。そのため、メスの毛ガニが市場に出回ることはありません。
ズワイガニやタラバガニと比べて小ぶりですが、身が詰まっていて味は濃厚、カニ味噌もたっぷりなのが毛ガニの魅力です。水揚げしたばかりの新鮮なものであれば刺身でも食べられますが、自宅で食べる場合はボイルして食べるのが無難です。
活ガニなら、15~20分程度塩茹でして食べるのが一番! 濃厚なカニみそを身につけていただきましょう。
少しぜいたくですが、毛ガニを丸ごとみそ汁にしてしまうのもおすすめです。
毛ガニは1年のうちに何度か脱皮します。脱皮したばかりのものは若ガニ、脱皮前のものは堅ガニと呼ばれます。
堅ガニには身やみそがぎっしり詰まっていますが、若ガニは身の詰まりが落ちてしまいます。若ガニを購入してしまうてちょっと損した感じですが、身が少ないぶん、身に栄養分が凝縮して甘みが増すというメリットはあります。
ちなみに、栗ガニという見た目がそっくりなカニもいますが、毛ガニよりも小ぶりで、甲羅は毛ガニよりもトゲトゲしておらず、滑らかです。足も短く、あまり身が詰まっていないことも特徴です。価格も毛ガニに比べてお手頃です。