「12月10日」。今日は何の日でしょう?答えは「ノーベル賞授賞式」!
2024年、日本にもうれしい知らせが!
毎年12月10日に開催されるノーベル賞授賞式。この日はダイナマイトの発明者であり、ノーベル賞の創設者アルフレッド・ノーベル(1833~1896年)の命日です。ノーベル賞には物理学・化学・生理学医学・文学・平和・経済学の6分野があり、平和賞はノルウェーの首都オスロの市庁舎で、それ以外の賞はスウェーデンの首都ストックホルムのコンサートホールで授賞式が行われます。
2024年、日本にもうれしい知らせがありました。今年のノーベル平和賞に日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が選ばれ、授賞式では、代表委員である田中熙巳さん(92)が演説することになったというニュースが流れました。1956年、広島・長崎の被爆者たちによって結成された日本原水爆被害者団体協議会は、「ふたたび被爆者をつくるな」を合言葉に、世界に被曝についての実態を訴え、核兵器廃絶への運動を続けてきました。長年に及ぶその活動が認められ今年の平和賞受賞となりました。
そして、さらにもう1つ話題になっているのが、核兵器廃絶の署名活動などを続ける「高校生平和大使」で、九州学院高校2年の島津陽奈さんが授賞式に参加するということ。修学旅行で訪れた長崎で、原爆による被害を目の当たりにした島津さんが「自分にも何かできる」と思い、「ビリョクだけどムリョクじゃない」と講演会などの活動をしています。被爆者の高齢化、そして戦争の記憶が薄れる中、平和への思いを受け継いで活動する若い世代がいてくれることに、日本人として胸が熱くなる思いです。
世界が平和でありますように!
ノーベルのダイナマイトの発明は彼が考えていた以上に、兵器の開発や製造など軍事技術にも影響を与え、世の中を変えていくことになりました。皮肉にもその発明で巨万の富を得たノーベルでしたが、約3100万スウェーデンクローナ(現在の価値で約233億円)の遺産を財源として、国籍の差別なく「人類に最も大きな貢献をした人」に贈るというノーベル賞を創設したのです。今も世界のあちこちで戦争が続いています。ノーベルの真の思いが世界に届くことを、願わずにはいられません。