新にんにくは辛さも、においもマイルド
新にんにくはあまり乾燥されていない分、みずみずしく、辛さもマイルドです。貯蔵した「ひねもの」のように、中の芯(芽)の部分も緑色をしておらず、取り除く必要もありません。また、薄皮もむきやすくスルッとむけます。そのため、丸ごと食べるのにうってつけです。
小鍋にオリーブオイルを入れて、丸ごとのにんにくを赤唐辛子とともに揚げるだけのアヒージョが、ばかウマっ! スパゲッティペペロンチーノも新にんにくなら、潰したり刻んだりせず、薄皮をむいただけの丸ごと使いが最高にうまいのです。
しかも新にんにくは、貯蔵されて出荷されるにんにくより、においも控えめです。ニンニクを食べたあと、汗とともに放たれる身体からのにんにく臭も、きっとマイルドなはず。ま、エビデンス(証拠)はありませんが、夏にビールとともに食べる機会の増える餃子は、ぜひ新にんにくでまいりましょう!
参考文献:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構「ニンニク周年供給のための収穫後処理マニュアル」
……つづく「失敗しない「餃子の作り方」名店の「秘伝レシピ」を大公開…!その意外なポイント」では、本場中国式水餃子のパイオニア、幡ヶ谷『您好』の焼き餃子のレシピを紹介します。
文・写真/沢田 浩
さわだ・ひろし。書籍編集者。1955年、福岡県に生まれる。学習院大学卒業後、1979年に主婦と生活社入社。「週刊女性」時代の十数年間は、皇室担当として従事し、皇太子妃候補としての小和田雅子さんの存在をスクープ。1999年より、セブン&アイ出版に転じ、生活情報誌「saita」編集長を経て、書籍編集者に。2018年2月、常務執行役員パブリッシング事業部長を最後に退社