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100円を稼ぐのに1万3580円かかる超赤字路線

木更津駅と上総亀山駅間を結ぶJR久留里線は、全長32.2km、駅数14(うち無人駅11)駅の全線単線による地方交通線だ。かつては、1937(昭和12)年から1956(昭和31)年まで小櫃駅のとなりに「上総山本」という駅が存在していた。1968(昭和43)年には、千葉駅までの直通列車が廃止され、1976(昭和51)年になると貨物列車も廃止になった。

現在の運行時間帯は、朝5時台から夜23時台までで、末端区間となる久留里駅~上総亀山駅間に至っては、朝9時台のあとは午後の13時台まで列車が来ない。1日の運行本数は全線で40本あるものの、そのうち末端区間を走る列車は17本しかない。この区間は、100円を稼ぐのに1万3580円もかかるという“超赤字区間”としても有名だ。ゆえに、廃止が議論される事態にもなっている。列車は「ワンマン運転」を基本とするが、車掌が乗務する列車もある。

車両は、電車ではなく2012(平成24)年に登場した「ディーゼルカー=気動車(キハE130系100番台)」が使用される。編成は、平日の朝と夜は3両連結も見られるが、その他の時間帯は休日を含め1~2両で運行される。JR東日本の路線でありながら、木更津駅を除く全駅で「Suica」の利用ができない。

名殿(などの)トンネルを通過する久留里線のディーゼルカー(キハE130系100番台)=2025年6月6日、上総松丘駅~上総亀山駅間(君津市大戸見旧名殿)
平日の朝は、通勤・通学客のために3両編成で運行される久留里線=2025年6月6日、久留里駅~平山駅間(君津市浦田)
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廃止議論の渦中にある久留里線
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