この“超赤字路線”は100円稼ぐのに幾ら必要なのか　“県営鉄道”がルーツ、南房総のローカル線「JR久留里（くるり）線」　 | グルメ情報誌「おとなの週末Web」

この“超赤字路線”は100円稼ぐのに幾ら必要なのか　“県営鉄道”がルーツ、南房総のローカル線「JR久留里（くるり）線」　

2025年6月14日 / カルチャー

”焼きそば”の名店

平山駅の駅前に「志保沢」という看板を掲げた小さな食堂がある。この地で100年続く老舗で、月曜と火曜が定休（祝日の場合営業）、営業時間は午前10時から13時30分までとあった。この時間帯だと、平山駅に停まる久留里線は走っていない。聞けば、バイク（ツーリング）の客などに常連が多いという。確かに“鉄道を利用”してタイムリーな来店はできないのだから、なるほど納得。

メニューは、「焼きそば」の一択のみ。キャベツ入り、ソーセージ入り、肉入りから選べ、麺の量はオーダーする金額により異なる。例えば、肉入りだと650円～1350円と100円刻みで量が増すのだそうだ。男性だと750円、女性や子供は650円をオーダーする人が多いと聞き、750円を注文してみた。〔参考〕キャベツ入り500円～1200円。ソーセージ入り600円～1300円。いずれも100円刻み。

鉄板で麺を炒める音に、食欲がそそられる。850円にしておけば良かったかな、などと思っているうちに目の前に山のように盛り付けられた「焼きそば」が到着。見た目は、いかにもソースといった色味ではなく、食べ続けても飽きがこない“ほど良いバランス”の味付けで、天かすのアクセントも相まってとても美味しかった。麺は、2.5玉はあるだろうボリュームに圧倒されたのは言うまでもない。麺の量は8段階あるわけだが、一番多い量がいったいどれほどのものなのかと、想像しただけでお腹いっぱいである。

帰り際、ドリップ珈琲（200円）をテイクアウトして店を後にしたのだった。ごちそうさまでした。

〔店舗情報〕「志保沢商店」、住所／千葉県君津市平山759、定休日／月曜・火曜（ただし祝日は営業）、営業時間／10時～13時30分、テイクアウト可。珈琲のみの利用不可。※価格は取材時のものです。