旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■ビッグサイズ
正解:万願寺とうがらし
難易度:★★★★☆
シンプル調理が一番!
万願寺とうがらしは、京都府舞鶴市の万願寺地区を発祥とする京野菜のひとつです。
誕生したのは、大正時代のこと。当時、万願寺地区で栽培されていた「伏見とうがらし」に、アメリカから輸入された大型のとうがらし(ベルペッパー)が自然交雑したのが始まりとされています。
京都府では、1980年代から「京のブランド産品」のひとつとして本格的に栽培・流通が始まり、現在では「京野菜の代表格」となっています。
とうがらしといっても、甘とうがらしの一種なので、辛みはほとんどなく、甘くて香り高く、ピーマンやパプリカに似た風味を持っています。
一見すると、ししとうに似ていますが、サイズが大きく、長さは15~20cm程度にもなります。形はやや湾曲しています。果肉は厚くてジューシーであり、焼いても煮ても煮崩れしにくいのが魅力です。皮が柔らかく、種が少ない点も調理しやすさにつながっています。
旬は6月から9月にかけて。なかでも、7月から8月にかけての盛夏期にはもっとも味が濃くなり、肉厚でみずみずしい実が出回ります。
通常、鮮やかな緑色のまま収穫されることが多いのですが、完熟すると赤、黄、オレンジなどに色づきます。熟したものは甘みが増し、風味がより豊かになるといわれています。
素材の味を活かすには、そのまま焼いて塩をふるだけというシンプルな調理法が一番。万願寺とうがらし本来の甘みと香ばしさが引き立ちます。
炒め物や煮浸し、天ぷらなどにしても美味。肉や魚との相性も良好です。とくに牛肉や豚肉と一緒に炒めたり、焼き魚の付け合わせに使うと、料理全体の味が引き締まります。
注意点は、まれに辛い実が混じることがあることです。気温や栽培環境などの影響で、辛み成分であるカプサイシンが生成されてしまうことがあるためです。そのため、子どもに食べさせるようなときには、調理前に少し切って味見をすると安心です。
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