完成度の高い担々麺
菜「完成度の高い担々麺が『11区担担面』だね。東京って担々麺の専門店も多いし、既存の人気店もめちゃくちゃある。そんな中で見つけた名店がここ。ゴマのコクを効かせつつも胃に重くなく、ラー油の香りと辛さ、花椒の心地よい痺れが交差する旨さは圧巻だよ。しかも食券制の気軽な店だけど口水鶏とかどれも抜群。ホテル中華みたいな品のいい味なの」
『11区担担面』11区担担面汁あり1300円(パクチー+150円)
戎「気になる!他は?」
菜「ツウな店なら『沙漠之月』。ママさんがひとりで切り盛りする小さな店なんだけど、麺は全部手打ち。しなやかなコシとラー油の複雑な辛さはこの店でしか味わえない1杯だよ。辛い麺では『味芳斎』の『牛肉麺』。昭和33年の創業時は全然売れなかったらしいけど、カラムーチョの発売をきっかけに始まった第1次激辛ブームの80年代後半頃から徐々に知名度を上げていったそう。肉は辛いけど旨みもコクもたっぷりで、すっきりしたスープや細麺によく合ってる」
武「そうなんですよね。どの店も辛さだけじゃなく、趣向を凝らした具、味、旨みがあるスープの下支えがあるからこそ『旨い!』と食べ続けられると再認識。それがないとただ辛いだけで、毎日のように食べられなかったなと」
肥「でさ、いく子ちゃんを一番泣かせたのは、どこの店の何てヤツだい(笑)?」
武「ふふっ、今回は『こうや』の『極辣麺』」
『支那そば屋こうや』極辣麺1400円
菜「ものすっごい辛いよ(笑)。実は前から好きな味なんだよね。青唐辛子主体の突き抜けるタイプの辛さ。でも青々しい香りが爽やかで具材の海鮮とよく合うの。毎回、涙、涙、涙、そして汗、鼻水!」
肥「ひゃあ、聞いてるだけで舌がじんじんしてくるわ。私が行ける店もあるかな」
武「各店の辛さの目安を5段階で示しているのでご参考までに。『赤い壺』の『救出セット』のように辛くなった口を酸っぱい梅干しやレモンで中和という工夫はなるほどなと思った。他でも応用できそうですよ」
戎「冷たい麺で涼むもよし、辛い麺の刺激で整うもよし。まさに座談会のテーマ、麺スタイルも二刀流で今夏をおいしく乗り切りましょう!」
文/肥田木奈々、撮影/小澤晶子(ありまさ、nichi nichi)、西崎進也(麦といっぽ、こうや)、浅沼ノア(hanon)、小島昇(11区担担面)
※月刊情報誌『おとなの週末』2025年7月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「辛くて美味しい東京都内の『担々麺専門店』おすすめ15選」では、舌の肥えたグルメが選んだ優良店をレポートしています。
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¥4,380(税込)
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¥5,400(税込)
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¥5,100(税込)
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¥5,280(税込)