焼きおにぎりの元になった郷土料理
私たちがよく食べている醤油がぬられ、香ばしく焼かれた「焼きおにぎり」。新潟県の「けんさん焼き」という郷土料理もその一種でしょう。「けんさ焼き」や「けんしん焼き」などとも呼ばれます。「けんさん焼き」は、しょうがや味噌などをおにぎりにぬって焼いたものです。武将の上杉謙信が、兵糧として持っていたおにぎりが冷えて硬くなってしまったため、剣先に刺して、焼いて食べてみたことがはじまりという説も。名前の由来はよく分かっていません。
先日、アニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』を見ていた時のこと。鬼殺隊での過酷な稽古の連続で、行き倒れ寸前となっている剣士たちに、竈門炭治郎がおにぎりを作ってふるまうシーンがありました。そこに、ふんわりと三角形に握った塩むすびと味変で醤油をつけた焼きおにぎりが登場!それらをバクバク食べた剣士たちは元気に復活。
何気ない場面ですが、まさに「三角形のおにぎりで神様の力を授かる」ということと繋がるし、何よりお米はやっぱり日本人のエネルギー源なのだと改めて感じたシーンでした。そういえば「気」の旧字は「氣」で、「米」という文字が入っていますよね。元気の素は「米」なのです。
10月はちょうど新米も出回る季節です。ぜひおいしいお米で「おむすび」や「焼きおにぎり」を握ってみようではありませんか!