秋の深まりを感じる季節。夜の時間が長く感じられるこんな時期には、ゆっくり歩きながら、街の風景や空気の変化を感じてみてはいかがだろう。忙しない日々の合間にいつもとひと味違うスポットに立ち寄ってみれば、新しい発見があったり、心の中に余白が生まれたりするかもしれない。とっておきの東京の寄り道スポットを3つご紹介!
1.【世田谷代田】アートなカクテルとともに “芸術の秋”に浸る『Quarter Room』
世田谷代田駅から下北沢駅周辺といえば、小田急線の地下化によって、近年再開発が進んだエリアだ。世田谷代田駅を出ると、『下北線路街』の穏やかな緑道が広がる。線路の跡地であるこの一帯には、カルチャー色の強いカフェやショップ、温泉などが軒を連ね、少し散歩するだけでも面白みのあるエリアとなっている。
そんな道をしばらく進んだ先にある複合施設『nakahara-sou』(なかはらそう)の地下1階にあるのが、アートバー『Quarter Room』(クォータールーム)だ。
ここでは、人気バーテンダー・野村空人(そらん)が手掛ける、アート作品を再解釈したオリジナルカクテルが味わえる。店内にはギャラリーのように定期的に入れ替わる作品が飾られており、アートに触れられるのも魅力だ。
「第9の芸術」をもとにつくるカクテルとは
同店では、「Art in the Glass(グラスの中の芸術)」をコンセプトに、2025年10月からメニューをリニューアル。
ルーヴル美術館が定める「第9の芸術」をもとに、建築・彫刻・絵画・音楽・文学(詩)・演劇・映画・メディア芸術・漫画をモチーフにしたカクテルを提供中だ。作品が生まれた時代背景や作者のルーツ、社会的な文脈を読み解きながら、それをカクテルの味覚や香り、色彩に落とし込んでいる。
アートからインスパイアされたカクテルというのはわりと見かけるが、今回ひと味違うのは、建築や文学、漫画など、珍しいモチーフをテーマにした一杯が味わえる点だ。
『Sagrada Familia』1800円
スペインを代表する100年以上未完成の教会『サグラダ ファミリア』をイメージしたカクテル『Sagrada Familia』(1800円)は、グラスに添えられたガーニッシュ(つけ合わせ)を食べることで口の中で完成する、サングリアのような味わいの一杯となっている。
『Breakfast at Tiffany’s』1900円
『Breakfast at Tiffany’s』(1900円)は、米映画『ティファニーで朝食を』(1961年)で、主人公が朝食を食べるシーンをイメージして作られている。カクテルがティファニーカラーなのはもちろん、味わいはクロワッサンテイストという点が何とも驚き。ふわりと包み込むようなやさしい甘みで女性にもおすすめしたい一杯だ。
『Quarter Room』
[住所]東京都世田谷区代田5-10-7 nakahara-sou B1階
[電話]03-6805-5540
[営業時間]月・火・木(12時~18時/料理L.O.17時半・18時~24時/料理L.O.23時半)、金(12時~18時/料理 L.O.17時半・18時~25時/料理L.O.24時半)、土(18時~25時/L.O.24時半)、日(18時~24時/L.O.23時半)
[定休日]水曜日
[公式Instagram] https://www.instagram.com/quarter_room_tokyo/













