【和食】心を和ます家庭的な惣菜とダシ薫るおでん『煮炊きや おわん』
カウンターにずらっと並んだ色とりどりのおばんざいに目が釘付け。初手はこれらをつまみながらチビチビ行こう、なんて想像を巡らせるだけでニヤけてしまう。
おばんざい盛り合わせ1850円(若竹煮、ごぼうの梅煮、春雨のピリ辛中華和え、なすの焼き浸し、もずくの和え物、ニラ豚炒め)

日々せっせと料理を作るのが管理栄養士の資格を持つ店長・紀伊野りかさん。野菜中心という健康面のありがたさに加え、酸味を効かせたもの、ピリ辛なもの、ちょっと甘いものと、それぞれにつけられた味の緩急がスムーズに日本酒を誘ってくる。
そうこうするうち、誰かがおでんを注文した。鍋の蓋を開けると小体な店内のすみずみまでダシの香りに包まれて、たまらない気持ちになってくる。カツオ節と昆布に調味は塩だけ。それでも練り物や大根などの具材のエキスがにじんだ汁はクリアな中にもコクがあり、なんなら水筒に詰めて持って帰りたくなる。
家庭的でありつつも、どこか洗練された料理たち、さらにこの店を取り巻く柔らかな空気感が訪れる人の心をふっと和ませてくれるのだ。
店長:紀伊野りかさん「1名様から飲み放題付きのコースあります!」
[店名]『煮炊きや おわん』
[住所]東京都中央区日本橋茅場町2-5-11
[電話]03-3669-2888
[営業時間]11時半〜13時半LO、17時半〜23時(22時LO)
[休日]土・日・祝
[交通]地下鉄日比谷線ほか茅場町駅2番出口から徒歩2分
【焼鳥】丁寧な串打ちと焼きの技が伝わるお値打ちコース『日本橋 鳥久(とりきゅう)』
シンプルがゆえに丁寧な仕込みと焼き手の技量が試される焼鳥。やってきた串を目にした瞬間、旨さを確信した。なぜなら身は整然と串に並び、ほどよい焼き色をまといながらパンッと張っている。いざ、とばかりに頬張れば紀州備長炭のおだやかな香りから、表面よりもなお熱々の肉汁が飛び出してきた。
満腹やきとりコース4378円(もも肉、鳥久だんご、ぼんちり、手羽、うずら、砂肝、レバー、ささみ)

とりわけ名物の串が「だんご」。親鳥と若鶏を粗挽きにして、つなぎ無しでまとめ上げたそれは、ランダムな食感の面白さから鶏の滋味がぐっと膨らんでくる。
にしても昨今、高級化が進む焼鳥でサラダや〆までついたコースがこのお値段というのもありがたい。口開けからほぼ満席という人気ぶりも大いに納得だ。
ふと気づけばスタッフは接客も焼き手も東南アジアの若者が中心。というのもこちらの店主は縁あってミャンマーに日本語学校を立ち上げ、両国をつなぐ役割も担っているのだ。一生懸命に働く彼らの姿に、こちらも活力をもらえそう。
焼き手:アウン・リン・ウーさん「日本酒のほか、焼酎もたくさん揃えています」
[店名]『日本橋 鳥久(とりきゅう)』
[住所]東京都中央区日本橋茅場町3-8-10リベラ茅場町ビル地下1階
[電話]03-6661-0451
[営業時間]11時半〜14時(13時半LO)、18時〜22時半(21時半LO)※土は17時半〜
[休日]日
[交通]地下鉄日比谷線ほか茅場町駅2番出口から徒歩3分
夜の茅場町へ繰り出す前に!公園で癒される
住所はギリ兜町になるけれど、茅場町駅からすぐの場所にあるのが「坂本町公園」だ。
この場所は江戸時代には熊本藩細川家の屋敷として利用されていた土地で、明治期の武家地収公にともなって官有地へ。そして明治22年、東京における最初の市街地小公園として開設された由緒ある公園なのだ。
関東大震災や昭和の空襲などの災害時には、住民の避難場所としても活用され、さらに2021年には大々的にリニューアル。5000平米を越える広々とした園内にはガラス張りの「兜町・茅場町まちかど展示館」も造られ、祭りの時に使用される神輿や山車を直近に眺められる。
また園内にはなだらかな丘や小川も整備され、都心とは思えぬ田園風景を再現。しかも、この公園ならではなのが、ゴザの無料貸し出しを行っていることだ。
園内は飲食も可能(常識の範囲内で)なので、天気が良ければ周囲の店で弁当やコーヒーなどを購入し、ゴザを敷いてピクニック気分を楽しめる。午後のひと時をゴロ寝して過ごすのもいいだろう。これからの季節にぴったりだ。
『坂本町公園』
[施設名]『坂本町公園』
[住所]東京都中央区日本橋兜町15-3
撮影/小島昇、取材/菜々山いく子
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
※画像ギャラリーでは、茅場町で出合った絶品料理の画像をご覧いただけます
※月刊情報誌『おとなの週末』2026年5月号発売時点の情報です。
■おとなの週末2026年6月号は「ビールは旅。」





































