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「ラーメンを食べに行く町中華」という新発想

食べ終えた頃には、「脅威ですね」と語ったラーメン店主の言葉の意味がよくわかった。この店は単に価格が安いだけではない。ラーメンを主役に据えながら、町中華ならではの魅力もきちんと楽しめる店なのだ

店の暖簾に大きく染め抜かれた「中華そば」の文字も象徴的だった。ラーメンを食べに行く店はある。中華料理を食べに行く店もある。でも、ラーメンを食べに行く町中華は意外なほど少ない。『丸福飯店』は、その空白を埋めようとしているように見えた。

『町中華 丸福飯店』店内。赤を基調としたカウンターとテーブルが町中華っぽい
『町中華 丸福飯店』店内。赤を基調としたカウンターとテーブルが町中華っぽい

『丸源ラーメン』や『焼肉きんぐ』の立地からもわかる通り、物語コーポレーションが得意とするのは、駅前ではなくロードサイドへの出店である。つまり、この店も家族連れが車で訪れる郊外型店舗として広がっていく可能性が高い。

ラーメン好きのお父さんも、中華好きのお母さんも、子どもたちも、それぞれ好きなものを注文できる。そんな昔ながらの町中華の楽しさを、ロードサイドで再構築しようとしているのだろう。

チャーラーが1200円、1300円することが当たり前になった今だからこそ、『丸福飯店』の790円(税込869円)という価格設定には大きな意味がある。もちろん、安いだけで人は通わない。ラーメンがおいしく、チャーハンも旨い。その上で、気軽に立ち寄れる。そんな当たり前の幸せを思い出させてくれる一軒だった。

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取材・撮影/永谷正樹

1969年愛知県生まれ。株式会社つむぐ代表。カメラマン兼ライターとして東海地方の食の情報を雑誌やwebメディアなどで発信。「チャーラー祭り」など食による地域活性化プロジェクトも手掛けている。

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永谷正樹
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