トヨタ車初のCVT搭載車
オーパに搭載されたエンジンは1.8L、直4DOHC(136ps/17.4kgm)と2L、直4DOHC(152ps/20.4kgm)の2種類。2Lは直噴のD-4エンジンで、デビューから約3カ月後に追加された。トランスミッションは1.8Lが4速ATのスーパーECTだったのに対し、2Lは新開発のスーパーCVTが組み合わされた。これは当時ビッグニュースだった。
なぜか? それは、オーパがトヨタ車初のCVT搭載車だったからだ。CVTは1987年にスバルが市販車として世界初となるECVTをジャスティで登場させ、その後日産、ホンダも追従したがトヨタは静観姿勢を崩さず。CVTが初登場してから13年たってトヨタが満を持してCVTを市販車に搭載したことから当時は、「牙を研ぎ澄まし続けた巨人が放った一撃」と話題になった。
CVTは素晴らしい出来
さすがトヨタが13年の沈黙を破って商品化したスーパーCVTだけあって、トルクコンバーター(トルコン)を装着することで発進時のもたつきを解消し、「多段AT車と遜色ないドライブフィール」など自動車評論家なども絶賛。特に最もスポーティなi Sパッケージに搭載されたステアリングスイッチでの擬似6速変速はスポーティで気持ちよく走ることができた。
CVTは大きなトルクを苦手としていたため、小排気量エンジン用に終始していたなか、スーパーCVTは世界初の2Lクラスエンジン用CVTでもあった。
このCVTが21世紀に向けた技術と言われたのは、極限まで燃料を薄くして燃やす直噴エンジンと組み合わせたことで、希薄燃焼との協調制御は燃費性能が大きくクローズアップされた21世紀初頭で大きな威力を発揮。さらに言えば、トルコン付きCVTは、現在ヤリス、シエンタなどに採用されているDirect shift-CVTの礎となったのだ。
笛吹けど踊らず……
トヨタの自信作だったオーパだが、販売面では苦戦を強いられた。月販目標は3500台だったが、2000年5月~2005年8月までの約5年で累計販売台数は約7万9000台。月販平均にすると1300台弱にとどまる。
最大の要因は、セダンだかワゴンだかミニバンだかわからない「正体不明感」だろう。多種のいいとこ取りをしようとした結果、中途半端になってしまった感は否めない。ファミリーは変わらずミニバンを買ったし、若者にはイマイチ刺さらなかったし、年配層はセダンを選び、ユーザーが新ジャンルのオーパへ大量流入することはなかった。
これは販売会社(当時のビスタ店)にとっても正体不明感は強く、お客さんに魅力を説明しづらい「売りにくいクルマ」だったという。お客さんから、「このクルマはどんなクルマですか?」と聞かれて、『セダンであり、ワゴンであり……』と説明が長くなればなるほど、客の心は離れていった。
残念ながらオーパは成果を残すことができず1代限りで消滅(2005年)となってしまった。しかし、オーパを単なるキワモノと判断するのは間違いで、その志の高さ、チャレンジ精神は評価されるべきだろう。





