デザインはセールスポイントのひとつ
話をクルマのオーパに戻そう。オーパのボディサイズは全長4250×全幅1695×全高1525mmの5ナンバーサイズ。全長は小型セダンのカローラとほぼ同等ながら、当時の2.5Lクラスに匹敵する2700mmのロングホイールベースを採用。そのカギは、超ショートオーバーハングのデザインで、真横から見ると前後のタイヤがボディの四隅に位置しているのがよくわかる。
デザインもオーパのセールスポイントで、全高は1525mmと高かったが傾斜のきついフロントウィンドウから流れるような美しいラインを描くワンモーションフォルム、スパッと切り落とした形状のリアエンドによりスポーティな雰囲気に仕上げられていた。またホイールアーチを縁取るように膨らませた前後フェンダー、太いCピラーにより力強さ、ボディサイドのエッジによりシャープさをうまく表現していた。惜しむべくはヘッドライトを含むフロントマスクのデザインで、どことなくファニーであるが印象が薄い。
ナディアもポストセダンとして登場したが、デザインはナディアが丸基調に対しオーパはエッジを効かせたシャープさを売りにするなど差別化されていた。
室内の広さ、多機能性が魅力
ミニバンのキャビンスペースと多機能性を謳うオーパのポイントは2700mmのロングホイールベースにある。カローラクラスの全長ながら、リアの足元スペースはクラウンを凌駕するレベルを実現。オーパのプラットフォームはカムリとの兄弟車関係をやめ独立車種となったビスタ/ビスタアルデオと共用。ワゴンボディのビスタアルデオのボディサイズは全長4640×全幅1695×全高1515mmなので、オーパはアルデオより全長が390mm短いにもかかわらず、室内長はアルデオの2110mmに対しオーパは2025mm。わずか95mm短いだけというのは驚異的なスペース効率だ。
アルデオが質実剛健で実用の極みを目指したステーションワゴン、オーパは空間のラグジュアリー化を図ったクロスオーバーカーという感じで両車はキャラクター分けがされていた。
一方機能性という点ではシートアレンジがそれにあたる。(1)リアシートのダブルフラット(奥行最大1700mmのフラットなラゲッジスペース)、(2)リアシート片側ダブルフラット、(3)フロントシートフルフラット(リアシートのリクライニング可能)、(4)リアシート前方スライド(フロント225mm、リア120mmのシートスライドが可能)、(5)リアシートバック前倒し、(6)リアシートバック片側前倒し、と3列シートは持たなかったが、ミニバン並みの多種多彩なアレンジが可能となっていた。
インテリアの評判はイマイチ!?
広さ、機能性では満足度の高い室内を実現していたオーパだが、インテリアデザインはとにかく尖っていた。その最たるものが、前席がベージュ、後席がブラックと前後席で色が違うデュアルツートーンシート(最もスポーティグレードのみ前後ブラック)。前席は運転に集中するコクピット、後席はくつろげるリビングというひとつのキャビンに異なる世界観を同居させるという量産車としては異例の割り切りでもあったのだが、ユーザーには理解されなかった。歓迎されるどころか困惑させ不評だったため、約1年後にマイチェンを敢行して同色に変更された。
未来的、先進性をアピールしたデジタル表示のセンターメーターは、当時運転中に視線を切らずにメーターが見られるとトヨタご自慢のアイテムだったが、ユーザーからは瞬間的な読み取り性に劣ると不評。もうひとつはデザイン重視でステアリング裏側に屹立したコラムシフト。ブラインド操作がしづらいうえに、Dレンジに入れた時に視界に入ってくるなど大不評。筆者も当時オーパの広報車両を運転した時にそれを感じた。
あと、前方の見切りの悪さは特筆だった。デザインのポイントである傾斜のきついAピラーによりフロントウィンドウの下端が遥か前方に位置していてなおかつボンネットが見えないため車両感覚がつかみづらいとこれも不評だった。








