ご存じですか?最近蒲田で鶏料理を看板とする店が続々誕生していることを。実は地元には古くから愛される素揚げの名店など鶏好きが集う老舗も多数。今や蒲田は鶏の街!?ジャンルいろいろご紹介!
『ヌエゾン』 @蒲田
彗星の如く現れた実力派ビストロに歓喜!
焼き立てのチキンに熱々のバターソースをじゅう~っ。迫りくる妖艶な香りに気絶寸前、誌面から漂えばどんなにいいか……。昨年末に開店するや蒲田の旨いもん好きの間で「ヌエゾン行った?」が挨拶代わりになっている大注目店である。よくぞこの地に出店してくれました、大田区在住者を代表して感謝状を贈りたい。
ローストチキン(プーレロティ) 2728円(ハーフ)
で、噂の看板料理がローストチキン。決め手は素材を生かす引き算の発想だ。味付けは基本塩だけ。軽くマリネしてバターと一緒にオーブンで焼けば、鶏の脂とバターのコクが互いに求め合いソースとなり、そのエキスを肉が吸い込み、さらに仕上げに余すことなく回しかければ。ああ、背徳感も隠し味。魔性の旨さに溺れてください。
[住所]東京都大田区西蒲田7-42-7
[電話]03-6428-7350
[営業時間]17時~24時
[休日]月
[交通]JR京浜東北線ほか蒲田駅西口から徒歩5分
『中国料理にいくら』 @蒲田
古民家の居心地いい空間で一流を味わう
こちらも今回の誌面で絶対に外せない地元のニューフェイス。いや何なら今後の我が人生にも欠かせないだろう存在だ。店主の新倉さんは誰もが知る中華の老舗に26年在籍し調理長も務め、満を持して1年ほど前、生まれ育った蒲田で独立した。中国各地で地方料理を学んだ経験を生かし、伝統を重んじながら独自の表現で革新的な味を発信している。
「匠大山鶏」のパリパリ揚げ”脆皮鶏(ツイピーチー)” 1800円
それは、例えば見せ方にフレンチや和の技法を取り入れても味の着地はしっかり中国料理であること。そして楽しさがあること。名物「脆皮鶏」からもその想いが伝わってくる。選んだ鶏肉は旨みが濃い「匠の大山鶏」。皮をパリッとさせるため、飴がけをして乾かしたり仕込みに数日かけるそれは驚くほどクリスピー&身しっとり。下味で施した八角や山椒などの風味も深く、骨までしゃぶりつきたいほど愛おしい旨さ。もうね、優勝です。
[住所]東京都大田区西蒲田7-41-8 レスト西蒲田1・2階
[電話]03-6424-9205
[営業時間]11時半~14時半(13時半LO、土・日・祝14時LO)、17時半~22時(21時LO)
[休日]月(祝は翌火休)、第1・3水
[交通]JR京浜東北線ほか蒲田駅西口から徒歩6分
『呑衆ノ鶏(どんしゅうのとり)』 @蒲田
明るい接客と豊富な鶏料理でゴキゲン!
ワイワイキャッキャと楽し気な酔客が集まる酒場はイイ店の証。これ自論。こちらもまたそんな店で、品書きに並ぶバラエティー豊かな鶏料理を片っ端から頼みたくなる。でもね、初めてならまずはこれでしょ、ジャーン「溶岩プレート焼」。毎日届く朝締めの新鮮な「京紅地鶏」を使用しており、脂の質がいい上質な肉を溶岩の遠赤外線効果でふっくら仕上げた逸品だ。
溶岩プレート焼 肉MIX盛合せ 1780円
盛り合わせならその日の各部位と野菜がてんこ盛り。ぶりんと弾むような「モモ肉」や「せせり」のほか、取材時は希少な「白レバ」も入っていて、がぜん食欲にスイッチが入る。じゃ次は、と頼んだおでん。何と真っ白!その正体は名古屋コーチンなどの鶏ダシを使う白湯で、濃厚な旨みが心身に染みるわぁ。さらには元ラーメン屋の店主が作る本格麺もあったりと〆まで楽しく、飲んで食べて上機嫌に過ごせます。
[住所]東京都大田区蒲田5-12-1
[電話]03-6715-8815
[営業時間]16時~24時(23時LO、ドリンク23時半LO)※土・日・祝は14時~
[休日]不定休
[交通]JR京浜東北線ほか蒲田駅東口から徒歩1分
撮影/大西尚明(ヌエゾン)、橋本真美(にいくら)、西崎進也(呑衆ノ鶏)、取材/肥田木奈々
※2023年4月号発売時点の情報です。
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